心身の冷えを癒やしてくれるアロマは？

健康にも美容にも大敵の「冷え」。前回の記事では、食事や運動など、生活の中で意識したい冷え対策について紹介しました。今回は、アロマバスやアロママッサージなど、冷えにおすすめのアロマをいくつかご紹介したいと思います。

アロマバスは、身体を温めるとともに、自律神経を副交感神経優位に導き、リラックスさせてくれます。心も身体もほっとさせる、1日の終わりの自分だけの癒やしタイム。

家にある素材で、美容にもおすすめなのがソルト。アロマと混ぜてお風呂に入れるだけで、めぐりを高めて肌もツルツルにしてくれます。粒の大きさはどんなものでも構いません。

また、アロマバスとともに行ってほしいのが、アロママッサージ。ホホバオイルやアーモンドオイル、アルガンオイルなど植物オイルに精油を混ぜてお使いください。おすすめは、お風呂上りに水気のあるままボディ全身に塗布すること。潤いを逃さずに保湿してくれます。

---fadeinpager---

身体を温め適度な刺激を与える：シナモン

photo: iStock

クスノキ科で月桂樹に似ているシナモンは、古代から貴重なスパイスとして扱われてきました。刺激的で奥深い、独特の香りです。主成分は抗菌作用、抗真菌作用、抗ウィルス作用、局所麻酔作用のあるオイゲノール。全成分の約７割を占めています。加えて免疫向上作用や神経強壮作用、ホルモン調整作用などもあり、幅広い機能性のある精油です。皮膚刺激が強いので、使用濃度には注意を。

＜おすすめの使い方＞
シナモンは、お湯に入れると少し刺激が強くなるため、濃度は１％からブレンドすること。胃腸が重いな、という時には、ラビントサラとブレンドして、背中をアロママッサージしてみてください。温めて身体をより元気にしたい、という場合は、シナモンとオレンジの組み合わせがおすすめ。足浴、手浴にもいいので、ちょっと冷えが強いなと感じる時にぜひ行ってみてください。

photo: iStock

---fadeinpager---

心身の冷え、疲労に最適！：ジンジャー

photo: iStock

スパイス、食材としても名高いジンジャー。辛味成分であるジンゲロールは血流を促進し、強壮してくれます。加熱すると“ショウガオール”に変化することはよく知られていますが、身体の深部から熱を作り出し、温めてくれる作用が。食材としてもぜひ摂っていただきたいですが、精油でも循環を促進したり、加温作用が期待できます。また、各感覚器を刺激し、記憶力を高め、精神が疲労したような時も心を活性。鎮静しながら強壮刺激を与え、抗酸化作用にも優れている精油です。

＜おすすめの使い方＞
精神的、肉体的に停滞している時の刺激剤として。心も身体も温めて力付けてくれます。消化不良や便秘がちという時には、ジンジャーと次に挙げるマジョラムを一緒に使うと、お腹のハリを和らげてくれます。アロマバスに使うとともに、マッサージにも加えればバッチリ。疲労感が強い時、二日酔いの時にも寄り添い、集中力も高めてくれます。

photo: iStock

---fadeinpager---

冷えやむくみ、ホルモンのアンバランスにも：マジョラム

photo: iStock

シソ科のマジョラムは、温かみのあるややスパイシーな香り。花が咲いた先端部分を水蒸気蒸留法で抽出します。テルピネン-4-オール、α-テルピネン、γ-テルピネンを主成分としており、構成的にはティーツリーに少し似ています。テルピネン-4-オールは免疫系に作用し、副交感神経を強壮する作用が期待できます。そのほか、静脈を強壮して身体を温めたり、抗炎症などの作用も。胃腸の調子が悪い時などにも有効。自律神経のバランスを整えながら、血流促進、冷え性やむくみなどに効果を発揮し、女性ホルモンのバランスをとりたい時にも効果的です。

＜おすすめの使い方＞
マジョラムは、アロマバスにも、お風呂後のボディマッサージにもぴったりの精油。むくみがちょっとつらい、という時にも活躍します。不眠気味なら、ラベンダーと合わせてブレンドするのもおすすめ。鎮静力が高まり、身体も温まり、血流も促進。また疲労が溜まっているな、という時はマジョラムとバジルを合わせて強壮力をアップさせても。いずれにしても、植物オイルにブレンドしてやさしくマッサージしてみてください。

photo: iStock