ヒアルロン酸は、肌だけでなく髪にも効果的?
Beauty 2022.01.26
アンチエイジングに有効な成分として、スター的存在のヒアルロン酸は、ヘアケアにも取り入れることができる。毎日シャワーを浴びる時や、ヘアサロンでのディープトリートメントとして、髪にも良いことが明らかになった。
photo : Getty Images
髪の革命、というわけではないけれど、昨年の夏にTikTokでちょっと変わった美容指南が流行りだしてから、ブームは加速した。SNSで再生回数300万を超えた動画では、プロメイクアップアーティストのケイトリン・ボイヤー(@katilynroundtree)が、2週間ヒアルロン酸の顔用美容液を毛先に使用し続けたビフォーアフターを公開して、ユーザーを驚かせた。
彼女によれば、高分子、中分子、低分子の3種のヒアルロン酸が配合されたこの顔用美容液を使うと、髪はしなやかになり輝きが増すという。髪に顔用美容液を塗るのは賢明というわけではない(エコでもない)のだが、アンチエイジングの化粧品に重宝されるこの成分が、髪にも効果があることは実証されている。
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乾燥した髪の味方
「乾燥した肌への効果はわかっています。ヒアルロン酸の各分子は、その重量の1000倍以上の水分を保つことができます」と説明するのは、ロレアル・パリの国際科学ディレクターであるエリザベス・ブハダナ。ヘアケア製品にこの有効成分を注入することで、「水分との天然の親和力によって、髪の繊維を包み込み、乾燥から守ります。また繊維を太くし、ぴったりと包み込んで、まるでよみがえったように、よりしなやかで艶めくようになります」とのこと。
これはつまり、乾燥した髪へ習慣的に恵みを与えるための成分なのだ。「乾燥すると、髪は細くなり、しなやかさが失われます。それは髪に活力と弾力が足りていないということ。バイタリティーが失われた結果、回復困難なくらいぺしゃんこになってしまうのです」とエリザベス・ブハダナは続けた。幸いにも、潤いが足りない髪のため、シャンプー、コンディショナー、頭皮用美容液、パック、ナイトケアまで、あらゆる予算に対応したヒアルロン酸をベースとする製品を発売するブランドが増えてきている(ケラスターゼ、バンブル&バンブル、ココ&イブ、ロレアル・パリなど )。
ディープケア
ヘアサロンでは、すでにヒアルロン酸をベースにしたプロ仕様の製品が使われている。もっと有名なのはヘアボトックスで、ブローの前に有効成分(たいていはケラチンと合わせる)を数分間熱のもとに放置し、内部の繊維までしっかりと浸透させる方法だ。ただしこれについては、国際がん研究機関(IARC)によって「人に対して発がん性がある」に分類されているホルムアルデヒトが含まれる可能性があるため、議論を呼んでいることを覚えておこう。
反対に、徐々に人気が出始めている(そしてより危険性の少ない)、新しい方法として開発されたのは冷却効果を使うものだ。超低温(マイナス16℃まで)のストレートアイロンを使ってヒアルロン酸を髪の中に送り込み、凍結させて効果を長く持続させる。いずれにしても、これらの技術は髪の老化兆候を「遅くする」ことはできないが、シルクのように艶やかな髪に見せてくれるのにひと役買ってくれる。
text : Victoria Hidoussi (madame.lefigaro.fr)