夜中、いつも決まった時間に目が覚めてしまうのはなぜ?

Beauty 2022.02.01

寝ている時でも時間に正確な人がいる。毎晩、同じ時間に目が覚め、時計を見るといつも同じ数字が表示してある。どういうことなのだろうか。

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なぜ同じ時間に目が覚めるの? photo : Getty Images

ぐっすり眠れなかったり、何度も目が覚めてしまったりすることは誰にでもある。しかし、毎晩同じことを繰り返す人がいる。だいたい同じ時間に、同じ疲れ具合で床に着くと、夜中同じ時間に目が覚める。一体何が原因なのだろう。

睡眠サイクル

毎晩目が覚めてしまう人に何が起きているかを知るためには、まず、睡眠サイクルに注目してみよう。「人それぞれに特有の長さの睡眠サイクルがあります(平均的には90分)。成長とともに安定していき、大人になると一定の長さに収束します」とカーン市立大学の教授であり、時間生物学者のダミアン・ダヴェンヌは説明する。朝に向かうとともに睡眠は段々と浅くなっていき、「脳は起きている時に近い活動を始めていきます。そのせいで、目覚めてしまう可能性もあるわけです」

この睡眠サイクルがあるから、毎晩同じ時間に目が覚めてしまうのだ。平均的な睡眠を取る人が23時に就寝するとしよう。この人の場合、90分のサイクルが2回過ぎた午前2時くらいに目が覚める可能性が高い。

身体はそのような癖を2~3晩のうちに身につけてしまう。そんな癖に対抗する方策を時間生物学者のダヴェンヌは明言する。「睡眠の流れを切ってはいけません。起きだして本を読んだり、書き物をしたり、ぐるぐると考え事を始めてしまうと、この時間に目が覚めることが喜ばしいのだと体内時計に伝えることになってしまいます。体内時計は要求にすぐに反応するので、これらの活動がベストな状況だと思い込み、しっかり覚醒した状態で活動できるよう調整してしまうのです」

目が覚めること自体は特に異常なことではない。人間は誰しも夜中に目を覚ますのだ。しかし、大抵の場合は意識化していないので自覚はない。目覚めたことを覚えている人は、目を開けて目覚まし時計や携帯の数字を見る傾向がある。するとたちまち目覚めたことに“印”をつけてしまうことになる。

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もう一度眠る

なかなか眠りにつけない場合、ダヴェンヌはこう提案する。身体のいくつかのポイントを意識し、その感覚に集中すること。例えばシーツに沈み込んでいく背中を意識したり、鼻から吸った空気が肺の中に入っていく経路を追ってみたりする。これはソフロロジー法でよく使われるリラクゼーションのテクニックだ。

心配事をぐるぐると考える誘惑に惑わされそうになるが、睡眠専門医のネリー・ギシャールはなるべく手放すことをすすめる。「この状況で最もしてはいけないのは、睡眠をコントロールしようとすることです」。オーソソムニアと呼ばれる完璧な睡眠を追及しようとする執着は、不眠症を誘発してしまう。

厄介な夜中の目覚めは、必ずしも睡眠サイクルと関係がないということも覚えておこう。最後に食事を取った時間、その量や内容なども夜中に目が覚めてしまう原因になり得る。寝る直前に多く食べたり、重く油っこい食事を胃に押しつけたりするのは禁物だ。エナジードリンクも、15時以降は避けよう。

text : Julia Mokdad (madame.lefigaro.fr)

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