集中できない、肌がカサカサ、頭がズキズキ......それ、水分不足かも。

Beauty 2022.02.08

気づかないうちに、身体が摂取するよりも多くの水分を排出していることがある。水分不足は身体全体に害を及ぼすものだ。日常生活の中で水分を奪う5つのものを、2人の専門家とおさらいしよう。

alcool-travail-chauffage--ce-qui-vous-deshydrate-au-quotidien.jpeg喉が渇いている感じがしなくても、気づかないうちに、身体は水分を必要としているかもしれない。photo : Getty Images

少し前から集中力に欠けている気がする。肌はかさかさ。仕事中には、こめかみが鼓動を打つような頭痛に襲われる……、それはおそらく、水分不足だ。気温が下がって以来、身体が水分を欲しているようには思えない。でも自覚していなくとも、水分を奪う日常的行為があるのだ。

1. ヒーター

冬は温かい部屋でぬくぬくと過ごすのが一番。でも、部屋の温度を上げ過ぎてはいないだろうか。「体温が上がると、身体は汗をかいて体温を下げようとします」と栄養士のイザベル・ルヴァスールは指摘する。平熱を保つため、気付かないうちに皮膚から非常に細かい水滴が放出されている。その結果、身体に貯蓄されている水分量が減ってしまう。つまり、暑い季節と同様、冬でも水を飲むのが大切なのだ。

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2. 寒さ

寒さも同様に体温の調整機能を乱す。生命を維持するのに必要な温度を保つため、身震いしたり、歯をがちがちさせたりと、身体はいろいろ知恵を絞る。熱が逃げないよう血管を収縮させたりもする。すると細胞にちゃんと水分が補給されなくなるのだ。「さらに冷たい風に当たると、寒さに敏感な肌の受容体が刺激されるので、身体に蓄積された熱が吹き飛ばされてしまいます」と栄養学専門医であり、『元気を妨げる100の間違った考え』(1)の著者、アレクサンドラ・ダリュは説明する。

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3. デスクワーク

デスクチェアにもたれているだけで、喉が渇いたと感じることはないかもしれない。しかし他の身体的活動と同様に、頭を働かせるにもたくさんのエネルギーが必要だ。スポーツをしている時に筋肉が酸素とグルコースを使うように、脳が働くためには水を必要とするのだ。

「生徒を対象に行った認知機能テストの結果がこれを証明しています。水分が不足していた子どもたちは、他の子たちと比べ、格段に成績が悪かったのです」とダリュは言う。ワークスペースの必需品に水筒も加えておこう。仕事をしている間に集中力がどんどん低下してしまわないように。

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4. 食事

食卓に置かれた塩に手を出し過ぎないよう気をつけよう。塩は細胞から水分を誘き出し、皮下組織の中にとどめてしまう。「だからむくみの原因となるのです」とアレクサンドラ・ダリュは説明する。

そして甘すぎるスイーツにも気をつけよう。甘〜いマロンクリームを食べると、塩の場合と同様、浸透という化学作用によって細胞から水分が抜け出て、血液循環に取り込まれてしまう。「一方、腎臓は身体から過剰な水分を排出しようと、より多くの尿を作ります。だから食べるものによって、十分な水分を取ることが必要だということを覚えておきましょう」とイザベル・ルヴァスールは念を押す。

唐辛子、ターメリック、生姜……。冬は“寒さに強くなる”といわれているこれらのスパイスをよりたくさん使いたくなる。しかしアレクサンドラ・ダリュによるとこれらは発熱性があるので、暑すぎる室内と同じ症状が身体に起こってしまうという。「体温を下げて平常に戻ろうと、身体は発汗などの機能をオンにします。コーヒーや紅茶も同様です。起床時に刺激を与えてくれるのは、同じように熱の生産を促進してくれるからです」とダリュ。「膀胱にとっても刺激剤でもあることを忘れずに」とイザベル・ルヴァスールは付け足す。

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5. アルコール

飲み会の翌日は、喉の渇きがなかなか収まらない。理由は腎臓が過剰に尿を生産しているからだ。「アルコールの分子はバソプレッシン(注釈:抗利尿ホルモン)の分泌を抑制してしまいます。腎臓の働きが乱され、より多くの尿が作られてしまい、結果、脱水症状が起きてしまうのです」とイザベル・ルヴァスールは説明する。とはいえ、たまにワインを1杯飲んだからといって水分不足になるわけではないと付け加える。「大事なのは、脳が水分不足のサインを出す前、すなわち喉の渇きを感じる前に、水分を補給することです」

(1) Alexandra Dalu著,『Les 100 idées reçues qui vous empêchent d'aller bien』, Leduc社刊
 

text : Julia Mokdad (madame.lefigaro.fr)

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