話題のトレーニング、HIITで脂肪やカロリーを最大限燃焼!

Beauty 2022.04.02

フランスのマダムフィガロ編集部が、話題のトレーニングに挑戦。各トレーニング法を10セッション試し、実際の効果をリポートしている。その中から今回は、高強度インターバル・トレーニング(High Intensity Interval Training)すなわちHIITを紹介。心肺機能を向上させ、全身の筋肉を鍛えるために、短時間のクールダウンを挟んで、負荷の高い運動を連続して行うトレーニングだ。

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HIITとは、ごく短いクールダウンを挟みながら短時間に負荷の高い運動を行うトレーニング。photography: Getty Images

HIITとは?

その名が示すように、高強度インターバル・トレーニング(HIIT)とは、高強度の運動と短い休憩を交互に繰り返すトレーニング法のこと。アメリカで70年代に考案されたこのメソッドの特徴は、負荷の高い運動を断続的に行うことにある。もともとはランナー向けエクササイズの一種として開発されたものだが、現在はフィットネスクラブのトレーニングメニューにもなっている。具体的には、30秒から1分間の筋トレや運動強度の高いカーディオエクササイズと10秒ほどのごく短時間の休憩を繰り返す。似たようなトレーニング法にクロスフィットがあるが、HIITではウェイトリフティングではなく自重エクササイズが中心となり、身体に高負荷をかけてトレーニングを行う。

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期待される効果

定期的にレッスンに通えば、心肺機能の向上と耐久力アップが期待できる。さらにトレーニングと並行してバランスの取れた食生活を心がけることで、脂肪やカロリーも最大限燃焼されるという。

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典型的なセッションとは

ひとつのグループに参加者は15人ほど。レッスンは毎回ウォーミングアップから始まる。関節をほぐし、筋肉を温め、呼吸数を徐々に上げて行く。エアランニング、腿上げ、踵をお尻に近づけるヒールアップ、ジャンピング・ジャック、これらのエクササイズを10分間かけて行いながら、ゆっくりと確実に心拍数を上げる。そしていよいよメインのトレーニングへ。コーチがこれから行う7~8種類のエクササイズからなるサーキットトレーニングの内容を説明する。トレーニングは高強度の運動と短時間の休憩とクールダウンを交互に行い、このサイクルを3回繰り返すというもの。所要時間は20分だ。2人1組でバーピー、スプリント、ジャンプスクワットなどの激しい運動と、ローイング、体幹トレーニング、バトルロープなど、心肺機能向上よりも筋肉強化に主眼を置いた低負荷の運動を交互に行う。休憩はエリアを移動している間に終わってしまうくらい短い。

各種のトレーニング器具を活用することもある。体幹エクササイズの難度を上げるにはバランスボール、臀部や腕を鍛えるにはバーベルや軽量のケトルベルなど。全行程が終わったら、フィニッシュのエクササイズ。参加者全員が集合して輪になり、グループエクササイズを行う。やり方は? まずは楽しみながら。みんなで腕を組んで腹筋を50回行ったり、カードを使ってゲームをすることもある。最後は心拍数を下げるために、数分間横になりストレッチをしながら呼吸を整える。

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最初の印象

自分に嘘をついてはいけない。最初のレッスンは身体的にかなりきつい。強度の高いスポーツをする習慣のない人にとってはとくにそう。2サイクル目以降は、息が上がって、汗が滴り、顔も真っ赤に。ここから、もうだめとがっくり膝を地面についてしまなわないように、心の中の闘いが始まる。幸いにもブートキャンプマジックの効果は絶大だ。コーチもみんなを励ましたり、姿勢を直したりしてくれるが、何といっても励みになるのはトレーニングパートナーの存在。パートナーのサポートがないとできないエクササイズも多い。腹筋エクササイズのときに手を叩き合ったり、ボールを投げ合ったり。また片方がゴムチューブを握り、もうひとりがチューブの端を持って、反対側に引っ張るエクササイズもある。自分が力を緩めたら、相手が倒れてしまうから、途中でやめるわけにはいかない。最後のグループエクササイズも、「みんなで力を合わせれば、より強くなれる」という熱血さが一見笑いを誘うが、正直なところ、これが効く。ジムを出るときにはくたくただが、やり遂げたという達成感も少なからずある。セッションの翌日は、とくにトレーニングを始めたばかりの頃は、筋肉痛がつらくて、階段は避けてしまうことになる。

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セッションに10回参加した結果

最初は拷問のような苦しみだが、毎週続けるうちに息が上がらなくなっていく。スクワット、バーピー、スウィング、ローリングなどの種目にもすぐに身体が慣れて、エクササイズのスピードも徐々にアップ。そのうちに疲れではなく、パワーが漲るのを感じられるように。もう1セットお願いします、と言いたくなるほど。4週間後には身体的にも変化が。背筋が鍛えられたおかげで、姿勢そのものが改善した。気分もハツラツとして、身体が締まったように感じる。10回のセッションを終える頃には、上部の腹筋がうっすら割れて見えるように。体重も2キロ減り、減量効果も確認できた。しかもバランスの取れた食事を特に心がけていたわけでもないのに、この結果だ。しかしもちろん、本気で短期間で目に見える結果を出したければ、こんな違反を犯してはいけない。

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またやってみる気はある?

ある。自分を乗り越え、自分の限界を広げる感覚を味わうためだけでも、もう一度やりたい。しかも安全だ。コーチが常に注意して見てくれているので、怪我をする危険性はかなり低い。チャレンジの目的は人それぞれだが、グループで行うことでモチベーションが上がり、継続する原動力になる。とくに一緒にトレーニングをするはずだった友人たちにドタキャンされ、ひとりでレッスンに参加することになった人にとって、グループエクササイズはとても有効だ。そのうえトレーニングそのものが非常に楽しい。80種目ものエクササイズがあるので、レッスンのたびにメニューの内容が違う。コーチたちはいつも工夫して、身体を鍛える新しい方法を色々と提案してくれる。

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向かない人

このトレーニングは心臓に強い負担がかかるため、心血管系の持病のある人にはおすすめできない。いずれにせよレッスンへの登録には医師の診断書が必要。医師の同意があっても、腰痛や関節痛、あるいは筋肉に痛みがある人はコーチに相談しよう。参加者の身体の状況に合わせたエクササイズを提案してくれる。

text: Tiphaine Honne (madame.lefigaro.fr)

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