歯磨きは朝食の前にするべき? 後にするべき?

Beauty 2023.03.04

ヘアブラッシングは毎朝しなくてもいいかもしれないが、歯磨きはあなたの健康、そしてオフィスの同僚のウェルネスにとってもとっても重要。ところで朝の歯磨きは、朝食の前にするべき、それとも後にするべき? フランスのマダム・フィガロが、専門家の答えを紹介。

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朝の歯磨きは朝食の前にするべきか、後にするべきか? photography: Getty Images

義務とまでは言わないまでも、毎日少なくとも2回の歯磨きは、あなた自身だけでなく周囲の人たちのためにも、強くおすすめしたい。とはいえ、1日の最初の歯磨きは、朝食前、という人もいれば、朝食後、という人もいる。

朝食前派はベッドから出るとすぐに歯を磨く。それは、起床時に口の中に潜んでいるものを除去するため。というのも、起き抜けの口の中には何千もの細菌が存在しているからだ。「夜間は唾液の分泌量が少なくなり、口の中が乾燥します。これが細菌の繁殖に適した環境を作り出します」と口腔外科医のナタリー・デルファンは説明する。

最も理想的なタイミング

ただし、細菌学研究者で口腔外科医のエロディ・テレールによれば、起床時の歯磨きは、意図は悪くないとしても、現実的にはあまり意味がないという。「歯磨きで除去できるのは細菌のほんの一部にすぎません。食事をしたら、後で必ずもう一度歯磨きをしなければなりません」

細菌は食べ物に接触することで病気の原因となる。とりわけ、パン、搾りたてのフルーツジュース、精製された穀物などに含まれる糖質との接触は要注意。「細菌は糖分を酸に変えます。口中環境が酸性になると、歯を保護するバリアの役目を果たすエナメル質が損なわれます。エナメル質が脆くなると、毒素が歯の内部に入り込みやすくなり、虫歯になりやすくなります」とテレール医師は解説する。

さらに、朝食を食べる前に歯磨きをすると、体内の消化システムに誤ったメッセージが送られてしまうという。「歯を磨くと自動的に唾液の分泌が促され、消化のプロセスが動き出します。このため味蕾が混乱し、味覚がかなり変わってしまいます」と、女性口腔外科医組合の代表を務めるデルファンは話す。したがって、朝食を十分に味わうにはあまり賢明とはいえない。

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正しい歯の磨き方をおさらい

一般的に、口と歯を健康に保つには正しい歯磨きの習慣が欠かせない。口腔外科医のデルファンは、朝食後、少し時間をおいてから歯を磨くようにしましょうと呼びかける。「食べ物を咀嚼する間、食べ物を分解し、消化を助けるために、唾液は酸性になります。非常に強力なこのプロセスが働いている最中に歯を磨くと、エナメル質がよけいに脆くなってしまう恐れがあります。ひどくなると口や歯の病気にもつながります」。そんなわけで、食後10分経ってから歯磨きをするといいでしょう、とデルファンは言う。

最適な磨き方を専門家ふたりに聞いたところ、まず、手で磨く場合でも、電動歯ブラシを使う場合でも、柔らかめの歯ブラシを選び、エナメル質にミネラルを補うためにフッ素が配合された歯磨き粉を使うのがおすすめ。次に、歯茎を含む口の中全体をブラッシングし、最後はフロスか歯間ブラシを使って、食べ物のかすや歯石を取り除く。すっきりしたいという人は、最後に舌ブラシを使って、舌をさっとやさしく磨いてもいい。できれば食事の後はもちろん、何かものを食べた後は、毎回歯を磨くように心がけたい。

text: Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr)

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