フェンディから新しく香水が発売! 着想源はローマと家族。

Beauty 2024.06.28

イタリアのローマで創業したラグジュアリーメゾン、フェンディから7つのフレグランスが発売された。からりと晴れた日の太陽の光と自然を感じる、上質な素材で創られた7つの逸品。あなたが纏いたくなるのは、どれ?

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ローマにあるフェンディ本社の歴史的建造物のテラスに置かれたフレグランスたち。ローマ市街が眼前に広がる。

朝、窓を開けると花の香りがふわりと漂ってくる――ローマは、そんな都だ。フォロロマーノやコロッセオをはじめとする、古代から続く数々の歴史遺産の街並みでありながら、道路の両脇にオレンジの並木があり、ジャスミンの生垣や、無数の色鮮やかな花々が自由に大らかに咲き誇っている。街中に、自然が運んでくる香りあふれる街だ。

ラグジュアリーファッションメゾンとして世界的に有名なフェンディは、2025年に100周年を迎えるにあたり、「新たなる挑戦」としてクチュールフレグランスを24年6月末に発表した。テーマは「ローマ」そして「家族」。とてもイタリアらしい自由さと大胆さに満ちた7つの香りだ。

ローマはフェンディというブランドの創業の地。本社を構えるのは歴史的建造物であるイタリア文明宮で、荘厳な佇まいのエントランスにはいくつものアーチが施され、巨大な彫刻が置かれている。このローマ建築のアーチがパッケージデザインの着想源になっている点も、フェンディが持つ歴史と伝統の奥深さをあらためて感じさせてくれる。

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フェンディのローマ本社ビルであるイタリア文明宮。パッケージデザインにも起用されているローマ建築のアーチや、彫刻も素晴らしい。

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もうひとつのテーマでもあるのが「家族」。この発想が、とてもイタリアらしい。ファミリアへの愛、そして家族でひとつの世界観を創造するというビジョンは、まさにフェンディならではのもの。7つの香りは、ひとつずつフェンディ・ファミリーのメンバーを象徴している――メゾンの創業者であるアデーレ・カーサグランデ、アデーレの娘としてブランドを継いだアンナ・フェンディ、3代目のシルヴィア、4代目のデルフィナ、シルヴィアの次女レオネッタ、デルフィナの双子の息子タツィオ&ダルド、そしてレディスのアーティスティック ディレクター、キム・ジョーンズ。女性たちがメインキャストである点も、フェンディらしい。

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現在のフェンディのクリエイティブの中心である3人。左はアクセサリー部門のアーティスティック ディレクター、デルフィナ・デレトレズ・フェンディ、中央にアクセサリーおよびメンズ部門のアーティスティック ディレクター、シルヴィア・フェンディ、右はレディスのアーティスティック ディレクター、キム・ジョーンズ。 ©Brett Lloyd

香水に起用された素材はイタリアや地中海を中心に、世界中から運ばれてきた選りすぐりの上質なものばかりで、ほとんどが天然由来。7つもあると、香りのバリエーションを広げようとしてかえってまとまりのないものになりそうなものだが、素晴らしく統一感が取れている。太陽の光に愛された、ハーブや木々、花々、フルーツ、スパイスなど、引き締まった強さと洗練されたビターが、どの香りにもうかがえる。そして、そのビターニュアンスが知的なムードを醸し出し、ユニセックスなフレグランスに仕上がっている。2020年に最優秀パフューマ―に選出された調香師クエンティン・ビシュと、ふたりの女性調香師ファニー・バルとアン・フリポの3人がタッグを組んで、このベスト7を手がけた。シルヴィア・フェンディは言う。

「大切にしたのは、シンプルであること、ナチュラルであること、そして濃厚さ。ケミカルに作り上げられた香りは好きではないし、自然の中にある香りがもともと好きでした」

もちろん、7つの香りを形成する素材を組み立てていったのは、ファミリアのメンバーである8人のキャラクター、スタイル、愛するもの、記憶などを紐解いてのこと。素材も、アプローチ方法も、メゾンのDNAにしっかり基づいた誇り高きベスト7なのだ。では、この7種の香りそれそれの特徴とは‥‥? ひとつひとつの香りを以下に紹介する。

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7つのストーリーから生まれた
7つのフェンディ フレグランス。

創業者への敬意を込めて――革工房に漂う深い味わい。

Casa Grande 
カーサ グランデ

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フェンディ フレグランス - カーサ グランデ オーデパルファム 100ml ¥49,500/フェンディジャパン

フェンディというメゾンの名前は、オスマン帝国のトルコ語の称号エフェンディ(主人、閣下の意)に由来する。ブランドのルーツを求め、カーサ グランデ(大きな家の意)と名付けられた香りは、創業者アデーレ・カーサグランデへの敬意あってこそ。レザーはブランドにとって重要な素材で、カーサ グランデのベースノートとして起用されている。トップノートに甘やかなチェリーリキュールを用い、バニラやトンカビーン、スモーキーで芳醇なソマリア産のミルラが巧みに調和し、深いアンバーへと流れていく力強い香り。シルヴィア・フェンディは「イスタンブールの革工房を連想させるような、メゾンのルーツを思わせる香り」と語っている。

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陽射しを浴びた木々が放つ、シンプルな潔さ。

Perché No
ペルケ ノ

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フェンディ フレグランス - ペルケ ノ オーデパルファム 100ml ¥49,500/フェンディジャパン

ペルケ ノは、シルヴィア・フェンディの幼い頃の思い出から着想された香りだ。ローマ郊外の田舎家に家族が集まる週末の記憶。そこで嗅いだ光を浴びた松の樹脂から立ち昇る精悍な匂い。それを、オーストラリア産のサンダルウッドをハートノートにして表現した。トップにはブラジル産のピンクペッパーを、そしてムスクの香りをほんの少しだけ加える。構成はシンプルなのに、奥深さも伴う香りは思索的な印象を与える。「太陽の下であっという間に乾いた白いシーツは、とてもシンプルで美しくて、私の心にうったえかけてくる」とシルヴィア。タイトルは彼女の口癖で、Why not?を表す「もちろん!」の意味だ。前向きで肯定的なマントラのように......。

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アフリカの大地を連想させる、個性的な温もり。

Prima Terra
プリマ テッラ

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フェンディ フレグランス - プリマ テッラ オーデパルファム 100ml ¥49,500/フェンディジャパン

「私の人生のある時代――アフリカで過ごした若い頃に感じていたすべての匂いを集めたい。この香りを創るプロジェクトが決まった時、そう決めていました」(キム・ジョーンズ)。アーティスティック ディレクターとしてフェンディのレディスのデザインチームを率いる彼が、血縁を超えたファミリアの一員として香りを体現する。カラブリアとシチリア産のマンダリン精油でフレッシュに始まるトップノートから、チュニジアやモロッコで手摘みされたローズマリーのハートノートへ。雨上がりの大地を感じさせるオークモスをベースノートに、野趣あふれながらも確かなクラフトマンシップを感じる、温もりに満ちた個性的な香り。

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シダーウッドとオレンジフラワー、洗練の出会い。

Sempre Mio
センプレ ミーオ

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フェンディ フレグランス - センプレ ミーオ オーデパルファム 100ml ¥49,500/フェンディジャパン

時に香りは思索を促し、記憶を呼び覚まし、自己を認知する役割を持つ。デルフィナ・デレトレズ・フェンディにとって香りを創造するプロジェクトは「私はどういう人間でどこから来たのか、対話したかったのです。センプレ ミーオを創ることは親密な旅のようであり、私自身を定義する経験でした」。マラケシュの郊外にあるウリカ渓谷で見た素晴らしい風景に幼い頃インスパイアされた彼女は、その時の記憶を軸に、トップノートにはカラブリア産のベルガモット、ハートノートにオレンジフラワー、ベースノートにはウリカ渓谷に広がるシダーウッドのニュアンスを配した。スパイシー、けれど甘やかなウッディをスモークしたような余韻が残る、洗練の仕上がり。

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潮の香りと花の香りが惹きあう、夏時間をイメージ。

Ciao Amore
チャオ アモーレ

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フェンディ フレグランス - チャオ アモーレ オーデパルファム100ml ¥49,500/フェンディジャパン

「チャオ アモーレは、のびのびとして自由な私のキャラクターそのものが反映されている」。そう語るのはレオネッタ・ルチアーノ・フェンディだ。ローマとナポリの間の海に浮かぶポンツァ島にある、フェンディ家がヴァカンスを過ごす別荘での楽しい記憶がコンセプト。「身近な友人や大切な人たちを、もっと近くに感じるための香り」とレオネッタが表現するのは、地中海をイメージした潮の香り、オレンジの花の香り、フィグリーフの芳しさ。担当した調香師のファニー・バルはトンカビーンとティーツリーの清らかさもプラスし、クリーミーなのにフレッシュという相反する個性に仕上げた。魅惑的なエンドレスサマーを過ごす際のおともに。

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パンが焼けるキッチンの香ばしさを表すグルマンな香り。

La Baguette
ラ バゲット

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フェンディ フレグランス - バゲット オーデパルファム100ml ¥49,500/フェンディジャパン

「バゲット」はフェンディが誇るアイコンバッグ。シルヴィア・フェンディがバゲットをデザインしていた時、身ごもっていて、世代の継承を意識した、と語っているのが興味深い。また、ラ バゲットの香りが誘うグルマンな世界観は、家族の食卓を何よりも大事にするイタリア的な在り方でもある。この香りを体現するのはデルフィナの双子の息子たちタツィオ&ダルド。お菓子を愛し、バターと砂糖たっぷりのバゲットが焼ける香ばしさを、幸せのイメージとしてこの香りに託した。用いたのはハートノートに置いたレザリーコード、パウダリーなニュアンスを出す際に用いられるアイリスの根、そしてマダガスカル産の高級なバニラビーンズ。

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バラの芳しさを軸に、強さと優しさの両極を表現。

Dolce Bacio
ドルチェ バーチョ

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フェンディ フレグランス - ラ ドルチェ バーチョ オーデパルファム 100ml ¥49,500/フェンディジャパン

ドルチェ バーチョ、それは「甘いキス」という意味。「フェンディ家の女性たちは強さと優しさの両側面を持つ。そのキャラクターは継承され、現代にも続いている」とシルヴィア・フェンディはこの香りをとおして家族を評する。シルヴィアの母、アンナはかつてその名を冠した品種のバラを贈られた。美しいエピソードを着想源にして、トルコ産ダマスクローズをトップノートに、ハートノートにはとろけるようなアプリコットネクターを、ベースにはきりりとした強さを匂わせるパチョリを置いてナチュラルなアクセントを与えた。太陽の位置によって芳しさも変化するバラと、ローマの空、特に夕暮れの色をジュースで表現している。

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フェンディの香りとともに、
レザーアクセサリーを愉しむ。

7つの香り、どれも試したい! そんな欲張りな人には......。

ファミリアの物語が込められたベスト7、どれも全部ほしいという人にぴったりなのが、1本リアルサイズを購入するのと同じプライスで楽しめる7本セット。かわるがわるつけて試した後に、お気に入りの1本を決めてもOK。

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フェンディ フレグランス オーデパルファム ミニチュアセット 各10ml×7 ¥49,500/フェンディジャパン

こんな可愛いチャームホルダーがあれば、外出中も。

ロゴが施されたレザーアクセサリーに、外出中でも楽しみたい1本を入れて持ち歩きたい。内側はアイコニックな「ペカン」ストライプ柄というのも心憎い。2色展開。

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ミニチュアホルダーチャーム、カメリア、サンド各¥52,800/ともにフェンディジャパン

大切な1本をそっと収納して。

フルサイズのフレグランスが入るケース。もちろんレザー製で内側はベージュのサテン地。トランクロックでリュクスなムード。

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フレグランストランク ¥124,300/フェンディジャパン

インテリアにしても素敵な宝物箱。

フルサイズのフレグランスを3本収納できるハンドル付きのホルダー。「FF」ロゴのジャカードをレザーでトリミング。ゴールドのスタッズも効いたデザインディテール。

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フレグランストランク¥546,700/フェンディジャパン

●問い合わせ先:
フェンディジャパン
0120-001-829(フリーダイヤル)
www.fendi.com
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