白髪、抜け毛、パサつき......髪の老化を防ぎ、遅らせるためにできることは?
Beauty 2024.08.14
加齢による髪の老化の目印となるのは白髪だけではない。専門家が解説する。
最近ではグレイヘアを見せるセレブたちも増えているが、長い間、白髪はカラーリングで隠すのが普通だった。白髪は老化のシンボルであり、老いはいまだに私たちの社会では肯定的に受け止められていない。「白髪が現れはじめる年齢は大部分が遺伝的に決まっている」とフランス皮膚科・性病医組合所属の皮膚科医ジョルジュ・アビラシェドが指摘するように、白髪には遺伝をはじめ複数の要因が関与している。それゆえ20代で白髪が生えはじめる人もいる。とはいえ、「年齢とともにメラノサイトの数は徐々に減少し、メラノサイトの働きが低下することがわかっています」と医師は言う。メラノサイトは肌と髪の色素であるメラニンを生成する細胞のことだ。
髪の老化を示すサインは白髪だけではない。「年齢とともに、毛髪が切れやすくなり、色がくすみ、活力がなくなり、毛量が減ってくる」と、レオノール・グレユのヘアエステティシャンのカティは説明する。パリのトロンシェ通りのサロンに勤務する彼女はこう付け加える。「ホルモンの影響や、とくに更年期に伴う現象です。また、心臓疾患や糖尿病の治療薬も髪の繊維の軟化を招き、毛髪の老化の原因となります」
抜け毛の量が増えるのも老化のサインだ。「迷わず皮膚科医やかかりつけ医など専門家に診てもらって、血液検査を受けましょう」と美容師は勧める。「髪は身体の健康状態を反映しています」。実際に、アビラシェド医師も言うように、ビタミンDや鉄分が不足すると、抜け毛が加速したり白髪が増えることもある。
また、皮脂腺から分泌する皮脂の量も加齢とともに減少する。「皮脂は頭皮表面だけでなく髪の表面から髪先まで保護する合成油膜です。髪の繊維質の水分量の維持や保護には欠かせません」と皮膚科医は解説する。年齢を重ねるにつれ、髪の水分量は減り、脆くなる。これは白髪で一般的に見られる現象だ。
加齢による影響を予防する、または遅らせるにはどうすればいいのだろう? 医師のアドバイスによれば、まずは栄養のバランスを整えること。髪の健康をサポートするサプリメントを服用するのもいいだろう。水分や栄養の補給など、自宅で取り入れられるケアもあるとヘアエステティシャンは言う。「多くの人が肌には気を遣っているので、アンチエイジング製品もたくさんありますが、髪のことは忘れがちです。日頃のケアを怠るべきではありません。たとえばオイルなど、シャンプー前のケアは髪の保護と保湿に効果的です。大気中の汚染物質、石灰、冷気など、髪にダメージを与える要素はたくさんあります」。ヘアエステティシャンは毛髪のケアと修復のために、週に1〜2回オイルパックをするといいと話す。
ほかにも、日頃から猪毛のブラシでブラッシングする、水分補給をするのも大切と専門家は言う。また抜け毛に効果のある微量元素が配合されたヘアケア製品を利用するのも有効だ。「抜け毛が気になる人は、10日に1度ではなく、少なくとも週に2回は髪を洗いましょう」。抜け毛を改善し、髪のボリュームを増やすために開発されたレオノール・グレユの新製品「セラム・エネルジザン」がおすすめと彼女は話す。「心配な人は、ぜひ診断を受けてみてください。マイクロカメラで毛髪繊維や頭皮の状態を詳細にチェックすることができます。診断結果をもとに、専門家がその人に最も適したケアを紹介します」。これでダメージがひどくなる前に対策を取ることができる。
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text : Justine Feutry (madame.lefigaro.fr)