二重あごをなくすために試したい4つの方法は?
Beauty 2024.08.18
画面の見っぱなし、椅子に座りっぱなしの生活は、姿勢や顔の輪郭に悪影響を及ぼし、二重あごの原因にもなる。では、頭を正しい位置に戻して二重あごをなくすにはどうしたらいいだろう。フランス「マダムフィガロ」誌のリポート。
"Sitting is the new smoking"という表現を聞いたことがあるだろうか。座りっぱなしは喫煙ぐらい身体に悪いという意味だ。どうしてこんな言葉が生まれたのかといえば、ひと昔前のタバコ中毒ならぬ画面中毒に現代人は陥っており、しかも長時間座りっぱなしだからだ。その結果、いわゆる"スマホ首"(フランスでは"cou de tortue"すなわちカメの首と呼ぶらしい)、要するに頭が前に突き出ている状態が作り出される。家の中だけではない。街中や公共交通機関の中でも、誰もが同じ姿勢でスマホに目が釘づけだ。フェイシャルマッサージのプロで「フェイス・ソウル・ヨガ」の創始者であるオーレリア・デル・ソルのもとを「訪ねてくる人のほとんどが二重あごの悩みを抱えている」そうだ。
うっとうしい二重あごをどうやったらなくせるだろう。「もちろん、まずは姿勢を正すことです」とオーレリア・デル・ソル。まっすぐな姿勢を取るには肩を後ろに引き、肩甲骨をなるべく下げる。理学療法士のジョスリーヌ・ロランは、「立ったらできるだけ上に伸び、お尻をちょっと引くイメージです。こうすると首が背骨の延長線上に落ち着いて美しい頭の位置になります。ちょっと気取っている人に見られてしまうかもしれませんが」とユーモア混じりに解説する。ジョスリーヌ・ロランは背骨の自然な湾曲を取り戻すための「ローズ・ピラティス」や「アビローズ」体操の考案者だ。「座っている時はなるべくあごを水平まで上げ、無理のない範囲で頭を後ろに反らしてください。ヘッドレストにもたれるイメージです」
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ストレッチ
二重あごをなくしたいなら、顔のほかの部位も関わってくる。オーレリア・デル・ソルは「舌の位置がとても重要」だと言い、ミューイングという舌のトレーニングを勧める。「舌全体を上歯の後ろあたりから上あごの口蓋にべったりつけることで舌の位置を矯正するテクニックです。話したり食べたりしていない時は、舌を常にこの位置に保つのが理想的です」
舌を鍛えるためにオーレリア・デル・ソルはさらに、唇と歯の間に舌を入れ、歯を磨くイメージで円を描きながらぐるっと動かすことも勧めている。「一方向に10回、反対方向にも10回動かすだけです」。あごの力を抜くことも大切なのだそう。そのためにはまず「歯をかみしめた状態でこぶしを使ってあごを」マッサージした後、「口の力を抜いて筋肉を緩める」のがいいと言う。
オーレリア・デル・ソルは首の前面にある広頚筋(こうけいきん)のストレッチも勧める。表面積が大きく、弾力と張りを失いがちな筋肉だ。「右手を首の付け根、鎖骨の上に置きます。その上に左手を重ねます。下歯を下唇で覆うようにして、軽く頭を後ろにひいたらあごを上に反らせます」
毒素を流す
リンパを流すこともキーポイントになる。「むくみが二重あごの原因になっている可能性もありますし、最終的には皮膚がたるむ原因にもなります」とオーレリア・デル・ソルは指摘する。「リンパとは毒素を排出し、免疫システムを向上させ、肌質を改善するための回路なのです」。放っておいて自然に活性化されることはなく、滞ることもあるのでリンパがよく流れるように気を配るべきなのだ。
リンパを流すにはまず鎖骨の上の窪みに沿ってもむ。深呼吸をしながら行うと効果的だ。鎖骨のマッサージが終わったら首筋に沿って下から上に向かってマッサージし、次にあごのラインをマッサージ。耳の下方をもんだら、最後に手のひらで首をやさしくなでる。ネックラインのお手入れ自体も忘れずに。ネッククリーム、あるいはバイオセルロースを使用したTALIKA paris(タリカパリ)のネックパッチなどを使えば、引き締めながら保湿し、コラーゲン生成が促進される。
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プロの手を借りる
熟練したプロの手にお任せしたい人にパリのアドレスをご紹介しよう。「Lanqi Paris(ランキパリ)」では翡翠ローラーと牛角でフェイスラインを整えてリフトアップする「Harmonie Chi(アルモニ・シ)」コースを用意している。(1時間98ユーロ、lanqi-spa.com)。
一方、手技によるマッサージ、かっさ、電気刺激を組み合わせて顔の輪郭を整える「Sharpen(シャープン)」コースがあるのは、ロンドンとパリに店舗を構える「Face Stellar(フェイス・ステラ)」だ。くすみやたるみにも効果がある。(55分90ユーロ、facestellar.com)。
口腔内マッサージを試してみたい人は「Seasonly(シーズンリー」へ。口を中と外からマッサージし、筋肉の緊張を深部からほぐす。二重あご解消効果がある。(30分80ユーロ、seasonly.fr)。
ダンサーの姿勢
バレリーナの立ち姿は素敵だ。理学療法士のジョスリーヌ・ロランによれば、そんな姿勢になるには背中の筋肉を鍛えて強くすることが最も重要だそう。ずっと座って仕事をする人にも背中の筋肉の強化は大切だ。1時間ごとに立ち上がり、壁に背中をつけて立ってみよう。かかと、お尻、肩、頭が壁についてなければいけない。「さて、その姿勢でずっと立っていられますか? ずっと座っている生活をしていて前傾姿勢でいることが多い人にとっては、この姿勢が自然にできるものでも簡単ではないことにも気付くでしょう。年をとればとるほど、姿勢を保つのが大変になります」。もうひとつのエクササイズはうつぶせになり、息を吐きながら頭と腕、脚を上げる。これで体幹が鍛えられる。あとは肩甲骨だ。「肩甲骨が自分には見えないからといって、ないがしろにしていいわけではありません。身体を支えるために必要不可欠な部位です」とジョスリーヌ。鉛筆を挟むイメージで肩甲骨同士を寄せてみよう。ただし腕は曲げずにだらんと垂らしておくこと。ピラティスでも肩甲骨が動くことが重視される。
text : Justine Feutry & Laurence Negroni-Nikitine (madame.lefigaro.fr)