Aman Nai Lert Bangkok ~バンコク/タイ~ 都市型ラグジュアリーホテル「アマン ナイラート バンコク」開業! 自然に寄り添うアマン哲学を味わう。

2025年4月2日、アジアの一大観光国であるタイの首都バンコクに「アマン ナイラート バンコク」が誕生しました。アマン東京、アマン ニューヨークに次ぐ都市型ホテルとしては3軒目、タイ国内ではアマン創業第一号の「アマンプリ」に続く2軒目となりました。

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ナイラートパークの緑に包まれ、ひときわ高級感のあるスタイリッシュな建物が地上36階建ての「アマン ナイラート パーク バンコク」。

バンコクの空港から街へと向かう高速道路を走行中、ホテルや高層ビルが立ち並ぶ大都会バンコクの躍動感を車窓に感じながら、アマンは舞台が東京であろうと、ニューヨークであろうと、常に何かしら、どこかしらで「自然に寄り添うことの重要性」をライフスタイル哲学のひとつと考えていると思い起こし、バンコクではどのような形で誕生にいたったのかワクワクが止まりませんでした。

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公園を通してひと際目立つ「アマン ナイラート バンコク」の前景。

いざ到着し車を降りると、都会のサンクチュアリと言われる緑豊かな公園「ナイラートパーク」(約1万坪)が見え、ここがアマンの舞台として選ばれた理由が分かったような気がします。ナイラートパークの創設は1915年、現在も緑と水、歴史と伝統に囲まれ、さらに周辺は高級感漂う静かなエリアであることにも納得です。ナイラート公園内にはホテルに隣接して、総チーク材で造られたナイラート家の「ヘリテージ ホーム」が残され、貴重な財産として公開されています。

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そもそもこのルンビニ地区は大使館や高級レジデンスなどの建つハイエンドなエリア。そしてアマンの建つこの地は、現在もタイの由緒ある名門ナイラート家が所有する歴史ある庭園です。ここは華やかな歴史ストーリー、圧倒的な文化の先駆者として刻んできたナイラート家の功績が秘められた土地。そこにアマンのDNAである自然環境へのこだわり、プライバシーへの理念などが巧く重なり合い、「アマン ナイラート バンコク」は、新時代に輝く「都市型サンクチュアリ」としてラグジュアリーホスピタリティの拠点が誕生したのです。

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「アマン ナイラート バンコク」の正面エントランス。左側にホテルの入り口、右にレジデンス入り口が造られている。

ホテルのエントランス前では、大胆なアートワークと職人技の施された入り口の屋根に見とれ、思わず足を止めました。建築のデザインはアマンをこれまでにいくつか手掛けてきたDennistonを率いるジャン=ミッシェル・ギャシー氏です。客室はスイートが全52室、さらに34室の都市型「アマン ナイラート レジデンス バンコク」が造られています。1階のホテルエントランスに隣り合い、別にレジデンス専用のエントランスも造られています。ホテル入り口からいざ中に入り、エレベーターで9階に上がると、自然光が明るく差し込むアトリウムとレセプションに到着します。

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3層分が吹き抜けるこの空間には、樹齢100年を超えるというチャムチュリー(英名:アメリカンねむの木)をモチーフにした高さ12メートルの彫刻が設置され、その樹の葉6000枚ほどが金から黒へと色を変えるインスタレーションが印象的です。そしてもうひとつ印象的なのは、レセプションデスクの後ろを飾る壁でした。一面に3000個ものセラミック製の独楽を模したアートピースが飾られたインスタレーションです。

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シグネチャースイートである客室「アマンスイート」。ホテル18階全体を占め、主寝室1室を含む566㎡。追加ベッドルーム2室を含む713㎡広さを誇るレジデンス スタイルのスイート。南向きの長いバルコニーに面したフォーマルなラウンジ、12席のダイニング、書斎、ホームシアター、エンターテイメントルームも含む。専用エレベーターあり。

ラグジュアリーなスイート(客室)は11階から18階にあり、最上グレードのアマンスイートが713㎡、一般のスイートでも94㎡以上という驚きの広さがあります。シグネチャースイートであるテラススイートは1室、114㎡。いずれも伝統のアジア建築のテイストに、カスタムメイドの家具調度品が置かれ、モダンながら奇をてらわず、落ち着いた色彩も心穏やかな滞在に導いてくれました。36階建ての高層ビルの割には少ない部屋数を保っていることもアマン流なのでしょう。少ない部屋数はゲストの顔が見えること、よりカスタマイズされる精度の高いサービスに繋がる基本なのです。

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客室「プレミアスイート」(94~99㎡、全20室)。11~17階に位置。寝室とリビングが別に備わり、ナイラートパークの眺め。伝統的なアジア建築と現代的なデザインを融合させ、落ち着きのある上品なカラーリングが好評。

当然ながら、館内には都会のリトリートらしい施設も整っています。1500㎡もの「アマン・スパ & ウェルネスセンター」はフロアが3層に分かれており、温浴施設、ムーブメントスペース、8室のトリートメントルーム、タイマッサージ専用ルーム、ハイドロセラピールーム、プライベートな「バーニャ スパハウス」など、バンコクでも稀に見る充実度です。3日間のデトックスプログラムでは、世界的なテニスプレーヤーのノバク・ジョコビッチ氏によるデトックスプログラムを披露。専用施設を整えた会員制の「Aman Club」も発足しています。

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ウェルネスエリアのスイミングプールと隣接してあるレストラン&ラウンジ「The Pool」。

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レセプションのある9階はグルメフロアでもあります。軽食、タイ料理、エグゼクティブシェフのカルロ・ヴァレンツィアーノ氏率いる「1872 ラウンジバー」アフタヌーンティーも楽しめ、世界中のアマンがシグネチャーと定義するイタリアンダイニング「Arva(アルヴァ)」、インフィニティプールサイドにはレストラン&バー「The Pool」が揃い、さらに19階には、宿泊ゲストや「アマン クラブ」メンバー、レジデンスオーナー専用となる「アマン ラウンジ」の他、2か所の日本料理店が開業しています。

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イタリアンレストラン「Arva」の内観。ラテン語で「収穫」を意味する名前で、イタリア食文化の伝統を軸に新しく洗練された料理へと昇華。シェフはテーブルと料理を囲んで皆が絆を深め合えるような時を演出。

熟練の鮨職人で鮨マスターシェフである水流智志 (つる さとし)氏率いる鮨「Sesui (セスイ)」、統括総料理長、北山陽司(きたやまようじ)氏の鉄板焼きレストラン「ヒオリ」です。「Arva」では洗練された味の美味しさと、ひと皿ごとのプレゼンテーションにも目を見張り、「世界中のArvaの中でもいちばんおいしいかも...」と密かに呟いてしまいました。「Arva」総料理長のエドアルド・トラヴェルソ氏は、食材の宝庫、ワインのおいしいトスカーナの田園地方でキャリアをスタートさせた料理人、自然とのつながりの深さはその頃に養われていたのでしょう。いまも彼の料理は「ハーヴェスト・キュイジーヌ(収穫の料理)」というArvaの哲学にまっとうに向かい合い、季節の食材をシンプルにハイセンスな料理として提供しています。

30年以上も前から、長い間アマンがアマンとして特別に愛される理由がバンコクにもありました。スタッフにはファミリーのように温かいウェルカム精神が宿り、屈託のない優しい笑顔で接してくれる謙虚な思いが私たちに素直に届き心を和ませてくれるのです。バンコクでも、都会とは思えない静謐な環境と穏やかなスタッフの対応が旅の疲れをすっかり癒してくれました。 

Aman Nai Lert Bangkok (アマン ナイラート バンコク)
1 Soi Somkid, Lumpini Pathumwan, Bangkok 10330, Thailand
0120-951-125(アマン共通日本語フリーダイヤル、月〜金、10:00〜17:00)
https://www.aman.com/ja-jp/hotels/aman-nai-lert-bangkok

せきねきょうこのHotel へBon Voyage!

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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