梨花が50代を迎えて語る、「歳を重ねることでしか得られなかったもの」。

Beauty 2024.11.28

モデルの梨花がブランドファウンダーを務める新ブランド「/r laje uneglerie(ラジェンドゥリ)」がローンチ。注目のファーストアイテムは、柑橘系のフレッシュな香りに癒やされるスキンオイルだ。5年前から開発を始め、梨花自身が使い続けてその良さを実感したのち、満を持して発売となったという渾身のアイテム。その製品への思いと、50代を迎えたいま、年を重ねても健やかにいるためのライフスタイルについて聞いた。

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梨花 Rinka
1973年生まれ、東京都出身。モデル、タレントとして活躍し、36歳で結婚、翌年男児を出産。2014年からハワイで暮らし、24年秋、カリフォルニアに拠点を移す。今回のスキンオイルは、22年にローンチしたセルフケアブランド、アクニーに続くビューティプロダクトの発表となる。

ー ラジェンドゥリのスキンオイルは、長い期間あたためていた製品だそうですね。

開発に取りかかったのが5年前、そこから2年くらいかけてじっくり作りました。年齢を重ねるとどうしても肌のコンディションが揺らぎますよね。このオイルは、厳選されたビタミンA、C、Eの3種を配合して肌を整えながら、ハリやツヤを与えてくれるんです。ビタミンAが入っていることで、特にメイク前の保湿に使うと化粧ノリがすごくいい。私はハワイで生活をしながら4年くらい毎日使ってきましたが、化粧水の後はもちろん、シートマスクの後に塗ればお肌がプルンプルンになるし、シートマスク前のブースターとしてもおすすめです。

ー 4年間もの間、使い続けて得た実感には説得力があります。

すでにお気に入りのスキンケアを持っている方が多いと思うんです。私もそう。だからお気に入りはそのままに、プラスの効果が期待できるような製品があったらと開発しました。香りもレモンやライムなどの柑橘系に、ほのかにパクチーを加えて、ありそうでなかった大人向けのエレガントなノートに。重すぎず、軽すぎず、一年中使えるテクスチャーを意識しました。

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過酷な環境下を生き抜く海浜植物クリスマムマリチマム由来のエキスほか、厳選されたビタミンA、C、E、そして3種のセラミドを配合。年齢を重ねた肌にハリやツヤを与える。アートワークはニュージーランドのデザイナー、ナターシャ・サウィッキ・ミードが手がけた。ラジェンドゥリ スキンオイル 20ml ¥5,940/イングリウッド

ー 実際につけると、さらっとしていながらしっかり保湿してくれて爽やかな香りが気持ちいい。年齢を重ねた肌であってもリカバーしてくれそうです。

ラジェンドゥリのコンセプトは「歳を重ねることでしか得られなかったものが必ずあるはず」。これまでたくさんいいものを使ってきた大人だからこそ、もっと"こうなりたい"という理想や希望を持ち続けたい。そんな方に使っていただきたいです。

ー 最近、ハワイからカリフォルニアに拠点を移したそうですね。環境の変化と新ブランドのローンチに関係はあったのでしょうか。

移住がきっかけというより、偶然が重なったという感覚かな。あるときふと「亡くなる時に自分は何を思うのかな」って考えたんです。50代や60代に起きることはある程度想像できるのだけど、その先については具体的なイメージがないことに気付いて。でも"その先"を想像することもすごく大切だなと思って、改めて考えるうちにラジェンドゥリのコンセプトも生まれました。子どもが大きくなって少し肩の荷が降りたり、居場所を変えてリフレッシュした時期と、自分が求めていたことがクリアになった時期が、神秘的なタイミングで重なったという感じがしています。だからいまは、毎日とても軽やかな気持ちで過ごしています。

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ー ブランドのコンセプトの中にある「抗うことは決して悪いことではないと思う。ただ、それってセンスが必要なのかも」という梨花さんの言葉に共感しました。その意図は?

年齢って、ただの数字だと言う人もいるけれど、私は決してそれだけではないと思っています。だからこそ、すごく噛みしめて生きていきたい。これまで自分が進んできた道のりを直視したうえで、「綺麗になりたい」という気持ちに対するセンスが必要なのではないかと思うんです。年齢が上がったからといって、自分を嫌いにならなくていい。だけど、年齢が上がった分、自分の中にセンスという自信を携えておかないと、歳を重ねることに抗えなくなってしまう。綺麗になるためのセンスはお金では買えないけれど、磨くことはできますよね。

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ラジェンドゥリというブランドは、単にプロダクトを世に出すだけではなく、自身の生き方や哲学を反映したものにしていきたいと梨花は語る。

ー センスはどのように磨きましょう。

自分の年齢と、鏡に映った様子、いまのライフスタイルをどう思っているのかなど、改めて自分を知ることから始まるのではないかと思います。いまの時代、SNSもあって周りと比較してしまいがちだけれど、比べていいと思う。だけど、比べたうえで我に返って「なりたい自分」を考える。それは自分を大事にすることでもあると思います。私、40代は「自分らしくあること」についてずっと考えていたんですね。でもいまは「自分がどうなりたいか」だけ考えています。それも「歳を重ねたからこそ得たもの」なんですよね。

ー 梨花さんがいま「なりたい自分」とは?

やっぱり、いくつになってもTシャツとデニムが似合うかっこいい女性に憧れます。

ー 移住により、ライフスタイルに変化はありましたか?

ハワイの家の家具は、全部処分しました。ファッションもいろいろなテイストを着るということはもうなくて、ものに執着がなくなっていますね。いまは靴10足、バッグ4つ、デニム5本もあれば十分。でも本当に欲しいものは買います。最近買ったのは、サンローランのレザージャケット。これから何十年も愛用して着倒していくことを楽しみたいと思っています。

ー 梨花さんにとってのアールドヴィーヴル(暮らしの美学)とは?

なりたい女性像やファッションについて考える時、私は必ず、その人がどんなスタイルかだけでなく、どんな空間にいるかまでイメージしているんですよね。服、小物、メイクに加えて生活空間や場所までトータルに考えて初めて、本当の意味でファッショナブルだと言えると思うんです。自己満足ではなく、周囲と調和している状態を美しいと思うし、いつもそれを意識しています。

問い合わせ先:
イングリウッド
0120-026-232(9:00〜18:00、土日祝を除く)
https://aknir.jp/

photography: Yuki Kumagai text: Saiko Ena

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