ジャヌ東京で堪能する、都会のオアシスさながらの極上サウナ体験。
Beauty 2025.10.15
広大なスペースを誇る屈指のウェルネス施設でプライベートな至福の時間を味わえる特別なメニューが、ビジターでも利用可能に。上質な温冷浴を通して、自分の心身の声とじっくり向き合うひとときを。
麻布台ヒルズ内の華やかな賑わいのムードを備えながら、有機的な自然のエネルギーを感じられる内装により、モダンでラグジュアリーなライフスタイルを体現するジャヌ東京。ウェルネス&スパは全体で約4,000㎡もの広さを誇り、都内のホテルでも最大級の規模であることで知られている。
実はこちらのスパ、ホテルの開業当初は宿泊者とメンバーシップ会員限定で予約を受け付けていたそう。けれどついに、デイユースのゲストでも訪れることができるように。セレクトできるのは、この施設内にあるプライベートスパハウスを活用したメニュー。
photography: Janu Tokyo
モロッコやトルコで親しまれる「ハマム」と北欧やロシアに起源を持つ「バーニャ」という2種のサウナをそれぞれ擁するファシリティのうち、今回エディターが向かったのは、スチームをふんだんに浴びられるハマムを擁するスパハウス。扉を開けると、シックで落ち着きのあるリラクゼーションスペースが出迎えてくれる。続く脱衣スペースからスチームルーム、温冷浴が楽しめるバスエリアにテラスまで、すべてひとりじめできてしまうのだから驚きだ。
一度の利用で2名まで受け入れてもらえるが、ひとりのゲストにつき1名のセラピストがついてトリートメントを施してくれる充実っぷり。まずは大理石の寝台の上に横たわり、45〜50℃のスチームに呼吸を委ねて、身体をじんわりと温めていく。
蒸気の力で毛穴が開き、肌が柔らかくなったら、モロッコなどに伝わるというブラックソープを全身に塗り広げる。オリーブオイルにユーカリエキスをミックスしたジェル状の洗浄料で、スーッと落ち着きと清涼感のある香りがスチームを介して鼻へ抜けるのを感じるはず。続いて、セラピストたちがその手へ肌の角質除去に特化したケッサグローブを装着。優しくボディを磨いて、溜まった角質をオフしてくれる。
モワモワと立ちこめるスチームの中、硬質な大理石の感触と頭に乗せてもらった冷たいタオルとのコントラストだけを感じつつただひたすらに呼吸を深めていく時間は、まさに"ウェルネス"。じっくり蒸されてしっとりピカピカになりながら、岩場に寝転がるトドもかくや......という心持ちに。
落とした垢を洗い流し、一度スチームルームの外に出て、18〜19℃の冷水へダイブ。すぐに隣接するホットタブのお湯に身を沈めると、日頃から張り詰めていたものがじんわりと解放されていくよう。ひと呼吸入れたら、再びスチームルームへ。
photography: Janu Tokyo
仕上げに、酒粕のボディマスクでうるおいをチャージ。塗布したあとは、再び寝台へ横になって時間を置く。ハマムのスチーム効果も相まって、角質が取り除かれたまっさらな肌に豊富なうるおいと栄養がぐんぐん行きわたっていくような、このうえなく充足した気分に。
ボディマスクをシャワーで流したのち、木桶に溜めてあるユーカリウォーターをバシャッと頭上からかぶって、トリートメントは終了。キーンと冷たい水を浴びるプロセスは、温かな蒸気に包まれる極楽の雲の中から現実に戻って、またしなやかに毎日を駆け抜けるための活力をくれる浄化のリチュアルのよう。
バスローブに着替えリラクゼーションスペースに戻ると、季節のフルーツプレートと温かいミントティーがお出迎え。ハマムでしっかり汗を流して空っぽになった体に、ミネラルたっぷりの果物たちの味わいが沁みること!
ミントティーのおかわりは、モロッカンな佇まいのサーバーから。こんな調度品ひとつとっても本格的で、まるで異国のサウナ施設に迷い込んだような心持ちに。トリートメントのあとは時間が来るまで、再びスチームルームや温浴設備を楽しんでも、こうしてリラクゼーションスペースでまったりと過ごしてもOK。天気がよければテラスに出て、大都会のビル群に囲まれたジャグジーを楽しむこともできる。
ちなみにパウダールームには、アマンオリジナルのスキンケアアイテムが。コーセーとのパートナーシップにより誕生したというアマン エッセンシャルスキンは日本で開発と製造がおこなわれ、栄養価の高い紫玄米から抽出した米ぬかエキスや藍から得た成分を盛りこんだ、和を感じるフォーミュラでしっとりと透明感のある肌に仕上げてくれる。ドライヤーは、使用するほどに髪がしっとりまとまると評判のレプロナイザーを完備。身体の内側から表面まで、申し分なくお手入れされた状態で帰路につけるのがうれしい。
photography: Janu Tokyo
身体に負担をかけずにスチームでじっくり温めたおかげか、サウナや酵素浴に行っても比較的すぐに身体が再び冷えてしまうエディターも、翌日の朝までふくらはぎの温もりが持続しているのを実感。さらにめぐりが改善してくすみが晴れたのか、鏡をのぞくと普段よりも顔色が明るくなっていた。ふと、ハマムでトリートメントを施してくれたセラピストたちの肌もまた、両者とも玉のような質感だったのを思い返す。
たった2時間、されど2時間。極上の空間で自分をいたわるためだけに使う時間は、このうえなく満ち足りた幸福感をくれる。疲れすぎてマイナスに傾いてしまった自分の調子をゼロに戻すにとどまらず、プラスへと導いて明日への活力を与えるような感覚だ。これからどんどん冷えが厳しくなり体調を崩しがちになっていくけれど、そんなときこそ未来の自分へ投資するような気持ちで、本場仕込みのサウナ体験を満喫してみてはいかが?
東京都港区麻布台1-2-2
03-6731-2333
https://www.janu.com/janu-tokyo/ja
ジャヌ ウェルネス
「ハマム スパハウス エクスペリエンス」2名 120分 ¥180,000 同 240分 ¥300,000(税・サービス料込み。宿泊客には別途料金設定あり)
03-6731-2360
https://www.janu.com/janu-tokyo/ja/wellness
photography & text: Misaki Yamashita