SOLFÉRINO 金原ひとみと巡る、ソルフェリーノの香りとパリの街。
Beauty 2025.11.25
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2025年10月、日本で鮮やかにデビューしたフレンチエレガンスを体現するパリのフレグランスメゾン、ソルフェリーノ。パリの空気を肌で知る作家の金原ひとみが、街と香りのマリアージュに触れる。

パリを象徴するスポットやエリアの美しさを繊細な香りで紡ぐソルフェリーノ。今回は、6年間パリで暮らした経験を持つ作家・金原ひとみとともに、パリの街に想いを馳せながら、ソルフェリーノの香りの世界を訪ね歩く。
生活者として感じた"リアルな"パリ。
「私にとってパリは『余白』のある街。日本は細かいルールが多く、たとえばお店での並び方や、ちょっとしたマナーなどに窮屈さを感じる瞬間があります。特に教育や社会のルールのなかで、"こうしなければならない"という意識が強い。でもパリでは、それに縛られずにいられます。良くも悪くも、人の目をあまり気にせずに過ごせることが精神的に楽で、一時的に私にとって大きな救いになっていました」
人にも自分にも規律を求める日本の美徳は、反転すれば窮屈さに。パリにはそれがなく、解放されたような気分だったと話す。
「もちろん大変なこともたくさんあります。でも、人の視線を意識せずに生きられるという点は、私にとっては大きかった。日本に戻ったいまでも、その時の精神的な自由さは自分の糧になっています。ただし、その自由は、ときに不便で。特にバカンスの時期になると役所が止まってしったり、ようやく手続きが終わったと思ったら、すぐにまた休暇に入ってしまったり、ということもよくありました。日本の行政機関のスムーズさに慣れていると、かなり戸惑いますよね」
パリではっきりと感じた"自立"。
「パリは、自分は自分、という割り切りを持つ人が多い街だと思います。人の目を気にしすぎない、嫌なことがあればむき出しにできる。生きづらさもあるけれど、その中で自分の軸を獲得する強さを求められる街。香りも同じで、自己表現のひとつ。服や音楽と同じように"私はこういう人間です"と伝えるツールだからこそ、香りがその人の記憶と結びついて強烈に印象に残るのではないでしょうか」。
そう語る金原が、ソルフェリーノのフレグランス10種から、特に心に残った香りをセレクト。
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パリのエレガンスを極めた、甘美なフローラルローズ。
まず手に取ったのは、ディス ソルフェリーノ オードパルファム 02。ソルフェリーノ通り10番地の由緒ある邸宅の歴史と美しさに敬意を表した、モダンなのにタイムレスなフローラルローズ。ムスクを感じる繊細でなめらかなローズの花びらを主役に、パウダリーなアイリスを加え、エレガンスを極めた。ヴァイオレットアコードとグレープフルーツ、ティーアコードの軽やかなトップ、ラストに残るシダーウッドやホワイトムスクでひねりを効かせ、革新的なエッセンスもひとさじ。

サンジェルマン通りのあたりですね。歴史がそのまま生きているような重厚さに圧倒される、アイコニックな場所。パリの街並には、何百年も残っている建物の存在感や安心感があり、石ででてきている=地震が起きないということを前提としています。私自身、震災後にパリに引っ越した経緯があったので、ここに盤石さを感じました。それにパリのアパルトマンは景観を大切にしていて、室外機がつけられなかったり、バルコニーに飾っていい花やフェンスの色が定められていたりするんです。建物や街並みの美しさを徹底した印象が、ローズの甘さと重なり、王道のパリらしさを感じます。(金原)
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明るさと落ち着きが溶け合う、神話的なフローラルウッディ。
パレ・ロワイヤル周辺をイメージして創られた、テ オ パレ ロワイヤル オードパルファム 03。パレ・ロワイヤル独特の神話性を表現するのは、紅茶と緑茶の要素を併せ持ち、フローラルなのにウッディなニュアンスを持つウーロンティーアコード。爽やかなシトラスのファーストタッチから、ムスキーなウーロンティーと天然ジャスミンの温かな華やかさなハートノートへ。ベチバーとパチョリのスモーキーで繊細なベースノートがじんわり肌に残るラストへ。複雑さが見事な調和を見せる洗練を楽しんで。

パレ・ロワイヤル周辺は、自分へのご褒美を買ったり、庭園を散歩したり。都会の真ん中でありながら人が自然とともに生きていることを感じられる気持ちのいい場所でした。そののんびりとした空気と波長が合わなかったときには居心地が悪かったけれど、のんびり生きているときには全く逆の印象を持つことも。鏡のようにじぶんを映し出してくれる場所でした。この香りには、ただ明るいだけじゃない、揺れ動く二面性が表されている気がします。(金原)
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パリの街を照らす、ホワイトフローラルの輝き。
凱旋門とエトワール広場をイメージした、パリ ラディウー オードパルファム 06。すっと背筋が伸びるような、限りなく上質なホワイトフローラルで、光と輝きに満ちた優美な空気感を描く。ファーストタッチは、ベルガモットなどの爽やかなシトラスノート。そこに、ガーデニア、ジャスミンサンバックという魅惑的な白い花々のブーケが咲き誇るミドルが溶け合い、シダーウッドとバニラの深く甘いラストが静かに残る。清らかでエレガントな、洗練を極めた香り。

初めてパリを訪れて、見上げた時はすごくテンションが上がったのですが、生活をするとあまり特別感がなくなる凱旋門(笑)。ただ、日常に溶け込んだ風景でありながら、シャンゼリゼ通りにも繋がり、観光地らしい華やかさや高級感、歴史の重厚さを併せ持つ、パリっぽさが詰め込まれている場所でもあります。パリ ラディウーは、その高揚感が立ち上ってくるようなフローラルな香りですね。(金原)
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サンダルウッドとトンカビーンで恋愛小説のヒロインに。
世界最高峰のジュエリーメゾンが並ぶ、もっとも贅沢なエリア、ヴァンドーム広場。そこで生まれるロマンティックな逢瀬がインスピレーションソースになった、アン ベゼ プラス ヴァンドーム オードパルファム 08。繊細なパウダリーノートのアイリス、ムスキーなアンジェリカのトップで初々しいときめきを表現。その甘さを包み込むように、クリーミーでリッチなサンダルウッドデュオとトンカビーンが重なり合い、時間とともに柔らかくセンシュアルなムードへ。アン ベゼ プラス ヴァンドームを纏えば、誰もが情熱的で艶っぽいヒロインに。

ヴァンドーム広場の辺りは、ファッションと街が融合しているイメージ。おいしいレストランが多くて、世界中のグルマンを魅了する有名店もあれば、地元民が集まる隠れ家のようなビストロも。ヴァンドームやマドレーヌ寺院など歴史のある建築物が並び、そこにいるだけで物語やドラマに入り込んだようなロマンティックな雰囲気を味わえる場所でもあります。8番のアン ベゼ プラス ヴァンドームは、落ち着きや余裕の中にドラマティックな甘さを感じる、親密な香りという気がします。(金原)
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完熟フルーツとウッディなスエードのまばゆいコントラスト。
太陽の光が降り注ぎ、風が葉を揺らす、ガブリエル大通りの夏の幸せな記憶をぎゅっと閉じ込めた、レテ アヴェニュー ガブリエル オードパルファム 10。ピンクペッパーが弾ける明るく輝くトップから、フルーティなミラベルプラムにアイリスとジャスミンが溶け合い、甘く優しく官能的なハーモニーを奏でるミドルへ。ラストに残るスエードレザーとシダーウッドのウッディニュアンスが、落ち着いた大人のラグジュアリーを漂わせる。

ガブリエル大通りは、いわゆるThe Parisという閑静な住宅街が広がっているエリアですね。観光地から少し離れた、パリの避暑地のような感覚を思い出します。グラン・パレ周辺は人が多いけれど、1本通りを入ると落ち着いていて、"こんなところに住んでみたい"と思わせてくれる雰囲気です。パリの人たちは夏はみんなヴァカンスで旅に出るのですが、私は皆がいなくなった静かなパリがかなり好き。この香りは、夏の散歩からインスパイアされているということもあり、かすかな哀愁が感じられます。香料に使用されているプラムは、パリに住んでいた頃、子どもたちが学校でもらって、放課後かじりながら帰ってきた思い出も。(金原)
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私たちは日々、香りに囲まれて生きている。五感の中でも本能に近く、思考や記憶に影響する香り。金原自身もあらためてそれを自覚したことがあった、という。
「ある香りを嗅いだ瞬間、忘れていた記憶が鮮明によみがえったり、感情が動いたり、強烈な力がありますよね。特にコロナで嗅覚を失った時は、まるで水中に潜っているような不自由さを感じて衝撃でした。その状態は思考にも影響し、何もかもがもろく崩れやすくなったように感じて不安になりました。それくらい、生きていく上で香りは大切な存在。ただ同時に、嗅覚を失ったことで広がった世界も。たとえば、嗅覚以外の感覚が鋭くなっていくのを感じたり、作家として想像が広がった瞬間でもありました」
自分らしいポジションを見つけ、ときに違う世界へも誘う香りの楽しみを、バリエーション豊かなソルフェリーノで見つけたい。

Hitomi Kanehara
1983年、東京都生まれ。2003年、『蛇にピアス』(集英社刊)ですばる文学賞、翌年に芥川賞を受賞。『マザーズ』(新潮社刊)ほか著書多数。近著に『YABUNONAKA−ヤブノナカ−』(文藝春秋)など。
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