カラダが喜ぶ、漢方ビューティのすすめ。

Beauty 2018.05.03

身体に良さそうだけど面倒そう。そんなイメージが強い漢方も、最近は手軽でおしゃれ! 初心者でも迷わない入門編をお届け。

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漢方と聞くと、専門店で特殊な生薬を手に入れる必要があると考えがちだが、ナツメ、クコの実、ハトムギなど、なじみ深い食材もたくさん。意外と身近で気軽な存在なのだ。

漢方の本場は、中国。そう思っている人は、案外多いのではないだろうか。「意外に知られていないのですが、漢方は、日本の民族や風土に合わせて日本で独自に発展をとげてきた医学体系。中医学や韓方とも別のものです」

そう語るのは、漢方カウンセリングルームKaon の樫出恒代代表だ。「世間ではいまだに、漢方は〝臭い、効かない、高価〟という3Kイメージが強いのですが、日本で育まれた漢方こそ、日本人の気質にぴったりなんです」

自覚なき不調もケア。

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気・血・水は、健康な身体を支え合う三本柱のようなもの。このバランスや比重によって、人それぞれの体質も異なる。

そもそも漢方では、人は自然界とともに季節に合った生活をする〝養生〟の自覚なき不調もケア。考えが基本。そこに生きる人の身体や働き(五臓)も、自然界を構成する五行とともにある、と考えられている。また、「心身の構成成分である“気・血・水”のバランスを重視し、この三本柱の偏りや陰陽バランスなどを診ることで現在の体質(証)を導き出します」

西洋の対症療法とは異なり、症状の裏に隠れた原因を探し、身体に負担をかけず根本解決を図れるのがメリットだが、カウンセリングにはじっくり時間をかけ、丸ごと人を診る必要がある。「そうすることで、本人も自覚していない身体からのサインが見えてくるんです。たとえば、『すごく食欲もあって元気だけれど、冷える』という人を、触診なども含めて探ってみると、その食欲が異常なもので、むしろ胃腸が弱っていることが冷えの原因になっていたりすることがわかるわけです」

重要なのは、その事実を誰よりも本人がまず自覚すること、と樫出さん。「そこで気付かずにいると、不調は再びつながったどこかに現れます。舌の状態から体調をチェックする舌診などのように、知識がなくても自分で判断できることも。毎日確認していれば健康管理にもきっと役立つはずです」

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漢方では陰陽「五行」の自然観が、体内の五臓の働きとも一体化していると考える。相互関係が良ければ「健康」。

特に30代からは、その先の更年期や老年期に向けて、ホルモンバランスや生活の変化も激しくなる時期。「上手に乗り切るためにも、ぜひマイ漢方を持ってほしいですね」 

まず自分を知る。そんなツールのひとつとして、漢方ワールドの扉を開いてみてはどうだろう。

簡単セルフ舌診!

舌の様子
考えられる症状

□ 色が白っぽい。
白っぽい苔で舌の表面が覆われている時は“寒”証の現れ。冷えを抱えているサイン。
□ 色が黄色い。
舌苔が黄みを帯びていれば“熱”が体内にこもった状態。舌苔が黄褐色になるほど熱証に。
□ 歯形がついてギザギザしている。
そもそも舌が肥大している時に歯形はつく。冷え、水分代謝が悪い、気の不足なども一因。

□ 舌裏の静脈が浮き上がっている。
血流が滞った“瘀血”の状態。肩コリなどの痛みが出やすいのが特徴。舌色が紫の時も同様。

□ 舌が小刻みに震える
気=“エネルギー”が不足したり、滞っているサイン。緊張や不安、不眠との関連性も。

 

個々人に合ったアプローチで、心と身体を軽くする。
漢方カウンセリングルーム Kaon

膝下のフットトリートメントで気の流れを整えながら行う漢方カウンセリングや漢方薬処方のほか、漢方セミナーなども定期的に開催。本格的に学びたい人向けの漢方アカデミーも開講。

東京都中央区銀座2-6-5 銀座トレシャス7F
対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座内
tel:03-3566-8977 
診)11時~19時
休) 水、日
http://kampokaon.com

*『フィガロジャポン』2018年4月号より抜粋

photos : TETSUYA ITO, stylisme : MARIKO KOYAMA, texte : AKANE TANAKA, collaboration : UTUWA

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