ジャパンビューティ、再発見！ 国産素材を用いて、ケアと癒やしの高機能コスメたち。

フィガロジャポン12月号では、「ジャパンビューティ、再発見！」と題し、日本の天然素材や伝統的な美の知恵を生かした国産コスメを特集しています。本誌で紹介しきれなかった、新ブランドや注目コスメをさらにご紹介。今回は、国産植物の恵みとサイエンスを融合した多機能コスメの5ブランドにフォーカス。美白やエイジングケア、そしてメイクアップまで、忙しい女性たちの肌悩みに迫ります！

自然派コスメのパイオニアが叶える、こだわり美白。

草花木果 | Sokamocka

約20年も前に、いち早く日本の伝統的な植物素材を取り入れた自然派ブランド「草花木果」。2019年のリニューアルで、過活動状態に陥った肌を休ませて健やかな状態へと導く、現代女性のライフスタイルに合った設計へと進化した。2020年春に誕生した「白花八草 美白ライン」は、その名のとおり日本に自生する8種類の白い花に注目している。

上段左から、雪の下、当帰、川芎（せんきゅう）、延命草、下段左から、黄蓮（おうれん）、カモミール、陳皮、ドクダミ。8種類の白い花を咲かせる植物は、いずれも日本で伝承薬として用いられてきた。

メラニン生成の抑制作用が期待される「雪の下」は解熱のため、血流を促すといわれる「川芎」は冷えの改善など、古くから民間薬として用いられてきた8種類の植物たち。それらが持つ「美白」や「美肌」に有効な作用を科学的に解き明かし、肌の透明感を高めるために、ベストなバランスで配合している。

草花木果 美白日中用美容液〈医薬部外品〉 SPF50+・PA++++ 25ml ￥3,080/キナリ

美白日中用美容液は、乳液のようになめらかな感触が印象的。肌をしっとり包み込み、トラネキサム酸がメラニンの生成を抑制しながら、紫外線からもしっかり守ってくれる。伝統的な植物の知恵とサイエンスの力で、忙しい日中の女性を支えてくれる美容液。白い花びらを連想させる、穏やかな香りにも癒やされたい。

貴子

ベースとなる水に天然温泉水を使い、香りも100％天然香料、と自然素材へのこだわりが感じられ、完成度もラグジュアリーブランドに負けていない。いちばんのお気に入りは美白＋UVケア＋化粧下地の3役をこなす高機能なマルチ美容液。さらっとベタつかず、ノンケミカルなので、毎日使い続けたくなります

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シンプルなお手入れと深い香りで、ストレスケア。

セン | SENN

考える間もなく走り続けるような毎日の中で、自分らしさを取り戻すために。「セン」が提案するのは、余分なものをそぎ落とし、日常に余白をもたらすこと。その結果、本質的な美しさを呼び覚ますことだ。全9種のウォーターオイルバランサーは、洗顔後一品でお手入れを終える、ミニマムな二層式美容液。もともとの肌質3タイプ×なりたい肌3タイプの組み合わせから、最適な一本をチョイスできる。

セン ウォーターオイルバランサー 全9種 30ml 各￥7,040/以上トゥー ナイン

オイル層には、共通で伊豆大島の椿種子油を配合。美容液層は、なりたい肌に合わせて最適な植物成分を厳選している。ザラつき対策の「浄」には、高知県のブシュカン果皮エキス、透明感を呼び覚ます「白」には、鹿児島県のシイクワシャー果皮エキス。そしてハリ対策の「弾」には北海道のアカツメクサ花エキスなど、日本各地の植物の恵みを生かし、それぞれの肌悩みに迫るのが頼もしい。

オイル層に配合された伊豆大島産の椿。熱・圧力を加えない、伝統製法で抽出されている。

「浄」に配合された、四万十川流域のみで栽培されるブシュカン。ポリフェノール豊富な成分。

なにより印象的なのは、日本の香道にインスパイアされた精油が織り成す香り。トップは柑橘が晴れやかに香り立ち、次第にクロモジが穏やかに広がって、ラストは白檀の瞑想的な香りへと変化していく。2層をよく振って混ぜたら、数滴をそっと肌になじませて。心地いい香りを深呼吸しながら肌を慈しむひとときは、ストレスにさらされた肌と心を穏やかに解放してくれるはず。

松本千登世

無駄なものをそぎ落としたうえで、日本人の繊細な感覚に訴えかける……。感触、肌実感、そして香りのバランスが素晴らしい

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「奇跡のリンゴ」由来の独自成分で、肌免疫をサポート。

イミュノ | immuno

クレンジングのベストセラー、デュオの会社とコスメキッチンが共同で開発した「イミュノ」は、オーガニック植物の力で肌のポテンシャルを高める「攻めのエイジングケア」だ。ブランド名は私（I'm）と免疫（Immunity）からなる造語で、免疫の司令塔となるランゲルハンス細胞に注目している。

これまで不可能とされていた無農薬・完全オーガニックのリンゴ栽培を世界で初めて実現した木村秋則。「奇跡のリンゴ」と呼ばれる木村のリンゴや畑の土壌に存在するパントエア菌は、ランゲルハンス細胞の働きを活性化することが知られている。

独自に採用した成分「LPS」は、無農薬・完全オーガニック栽培で有名な「奇跡のリンゴ」に由来する成分。木村の奇跡のリンゴの畑の土壌に存在するパントエア菌に注目し、免疫細胞といわれるランゲルハンス細胞の活性を促す働きが期待できるという。そのほかにも抗酸化や代謝促進をサポートする、世界各国のオーガニック＆ナチュラル成分を配合し、香りも肌と心に働きかける精油ブレンドにこだわった。

immuno アドバンスド クレンジングバーム 90g ￥5,060/プレミアアンチエイジング

アドバンスド クレンジングバームは、固形のテクスチャーが肌にのせるとやわらかくとろけ、メイクをやさしく浮き上がらせる。エアリーラベンダーの清々しい香りに包まれながらのクレンジングは至福のひとこと。洗い流した後は、潤いで満たされた艶やかな肌になっているはず。汚れと一緒に、一日の疲れも洗い流して。

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金沢発のクリーンビューティで、エイジングケア。

マカナイ | MAKANAI

金沢で金箔業に従事する女性たちが長年用いてきた美容の知恵から誕生した「まかないこすめ」。2020年春に、よりクリーンでサステイナブルなスキンケアブランド「MAKANAI」が加わった。独自成分の「KaESS（カエス）」は、金箔を包む和紙の仕込みに使うペーストにヒントを得たもの。卵殻膜、柿の葉エキス、大豆ステロールからなる複合成分で、肌の生まれ変わりや保湿力をサポートしてくれる。

和紙の仕込みには、卵の薄皮、柿渋、大豆を用いた発酵ペーストが使われていた。日常的にこのペーストに触れていた女性たちの手肌が美しかったことから、「KaESS」の開発がスタートしたという。

スキンケアには、このKaESSに加え、アイテムごとに最適な国産素材を厳選して配合している。たとえば「うるつや化粧水」には、アミノ酸を豊富に含む酒粕や糖蜜の恵みをたっぷり凝縮。

うるつや化粧水 150ml ￥4,400/マカナイ

みずみずしくスーッと肌に浸透し、内部をじんわりと満たす、まるで美容液のような満足度の高さ。樹木と植物による落ち着いた香りに、ホッと安らぐ効果も。

神楽坂本店の店内。本来は破棄される古い大木や欠けた九谷焼の食器などを再利用して、日本の美を表現。

製品だけでなく、パッケージや店舗からも、日本の美を発信する。サトウキビ由来の紙を用いた外箱には金色のアクセント、店舗は金箔をはじめ、陶器などを利用したサステイナブルで日本情緒あふれる空間だ。日本の植物の力や伝統文化を伝えるブランドとして、国内はもちろんヨーロッパにおいても注目が集まっている。

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忙しい日中の肌に寄り添う、自然派メイクアップ。

アンドウルフ | ＆ WOLF

自然派ライフスタイルブランドのエヌオーガニックから新たに誕生する「アンドウルフ」は、忙しい女性のためのメイクアップブランド。働く女性は、メイクをしている時間が長くなりがち。だからこそこだわったのは、肌への優しさだ。

ファンデーションとイルミネーターに配合された、国産のローズマリーやラベンダー。そのほかにもカミツレやセージなど、3つの成分以外はすべて国産植物由来の植物成分が使われている。

エヌオーガニックのスキンケアと共通の美容成分を配合し、特に長時間肌にのるベースメイクアイテムは、ほとんどの成分が国産の自然素材で構成されている。

アンドウルフ セラムリキッドファンデーション 全3色 ￥4,180

同シマーヌードイルミネーター 全3色 各￥2,420（すべて11/6発売）/以上シロク

セラムリキッドファンデーションは、まるで保湿クリームのようにしっとりとしたテクスチャー。適度なカバー力で、素肌の質感を生かした、ナチュラルな肌へと導いてくれる。3色展開のシマーヌードイルミネーターは、ハイライトやシェーディングカラーとして活躍。肌本来のツヤ感を際立て、生き生きとした表情美を呼び覚ましてくれるだろう。

夕暮れ時のさまざまな風景を印刷した外箱。小ぶりなサイズも現代的。

外箱に印刷されているのは、ブランドの世界観を象徴する「夕暮れの少し前の風景」。働く女性がもうひと踏ん張りする時間であり、同時に少しだけホッとできるようなひとときでもある。肌にそっと寄り添い、ほのかな精油の香りで緊張をやわらげるメイクアイテムは、毎日頑張る女性たちを応援してくれるはず。

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