パリ街歩き、おいしい寄り道。

ボン・マルシェ近くの手打ちパスタが嬉しいイタリアンから、
お気に入りの粉類を買いに5区のビオスーパーへ。

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先月、初めて四国に行った。そして、本場の讃岐うどんを初めて食べた。
そこで受けた衝撃はかなりのものだった。
祖父母も両親も東京出身で、私も東京で生まれ育ち、子どもの頃から断然お蕎麦派で。
この歳になって、讃岐うどんの美味しさを知った。そして、俄然、自分で打ちたくなった。
パリに戻ってきてすぐに、料理人友だちでDersouのシェフ・関根拓さんが、
手打ち麺の"ラーメン・ブランチ"を開催する、というので、
これまた自分で麺を打つ料理人の室田万央里さんと一緒に行くことにした。
ラーメンを食べながら手打ち麺談義をしたその数日後、ランチに手打ちパスタを出している、という
L'Inconnuのお知らせをフェイスブックで見つける。シェフの檜垣さんは四国出身。
自分の中で勝手にリンクしたあれやこれやに気持ちが盛り上がって、すぐにランチに行く予定を立てた。


果たして、檜垣さんの手打ちパスタを食べていたら、そこそこおいしいと思っていた自分のパスタ料理が
なんだかインチキに思えてきた。フォカッチャも、できたら売って欲しいくらいもっと食べたかった。
ランチをいただいた後で、シェフに香川の讃岐うどん興奮体験を伝え、またもや手打ち麺談義。
檜垣さんは、L'Inconnuのオープン前、Passage53にいた時代に、手打ち麺を賄いで作っていたという。
パスタだけでなく、ラーメンにうどん。そして麺じゃないけど、餃子の皮に、肉まんも。
話を聞いていたら、粉モノ道に突き進みたい衝動がより高まった。


L'Inconnuを後にして、rue de Vaugirardを通り、パンテオンの方へ。
お気に入りのビオスーパーに向かう。
ビオスーパーはたくさんあるが、こだわりの見られるセレクトをしているお店が数軒あって、
ここはその一つ。今年の初めに見つけた生産者のそば粉がとても好みだったので、
その人の作る他の粉を買おうと思ったのだ。
が。その生産者の製品が、ひとつもなくなっていた!生産量が少ないのかもなぁ。
他に1軒だけ扱っているお店を前に見つけていたからそこに行こうか、と迷いつつ
今回は違う製粉会社の粉を買って、帰った。

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川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


Instagram: @mlleakikonotepodcast「今日のおいしい」 、Twitter:@kawamurakikoも随時更新中。
YouTubeチャンネルを開設しました。

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