パリ街歩き、おいしい寄り道。

11区でカフェとケーキとパン巡り。

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いま制作している番組のインタビュー撮影で、
Achilleに行った帰り。取材させて頂いている
クラウン・バーの渥美創太シェフの奥様で、
現場に合流していた友人のあきちゃんが、
「この近くにおいしいカフェを見つけたんです!」
と、甘いもの食べよーよ! と言った私を、
連れて行ってくれた。
そのカフェ、ブロークン・ビスケッツは、
のどかな雰囲気の小道にあった。
とても小さなお店なのに、ケーキは結構な数が
ショーケースに並んでいる。
サンドイッチもあって、すごく惹かれたけれど、
やっぱり甘いものが食べたかった。迷った末、
キャロット・ケーキを選択。
ラペした(おろし器で薄い千切りのようにすった)
にんじんが中に入っていて、とてもおいしかった。
で、2日後に再訪。
サンドイッチをまず食べてみたくて、その後に
もちろんデザートも試すつもりで。
ベジサンドイッチはすでに売り切れで、チキンと
アーモンド、ルッコラにパプリカが具のものと、
アイスコーヒーを注文。あとでデザートも食べる、
と伝えると、じゃあお会計も後で一緒でいいよ、
と言われそのまま席に着く。
このサンドイッチがねぇ…… 2日前のキャロット
ケーキをさらに上回るおいしさでねぇ。いやぁ、
これはちょっとやられちゃったなぁ、とおそらく
ニヤついていたと思う。アーモンドの香ばしさも、
あと何か爽やかなスパイス、バランスが抜群だった。
アイスコーヒーも、とても好みの感じ。
大満足のサンドイッチのあとのデザートは、
シュークリームにするつもりが、マフィンの後ろに
ちらっと見えたタルト・タタンに一目惚れしてしまい
予定変更。こんなに艶やかな姿を見せられたんじゃ
抵抗できない。ついてきたバニラ風味のクリームも、
タルトにぴったり。ここはどれも、もんのすごく
バランスがよいんだなぁ。風味も質感も。
サンドイッチのパンはどこのものか帰り際に聞いたら
ランドゥメンヌだった。


4連休だった週末のパリは、8月15日かと思うほど
人が少なくて、暑かった。ゆる~い気分と足取りで、
通り過ぎるばかりで買ったことのなかったパン屋さん
ユトピーへ。窓際に並ぶ、切り売りのパンを買いに。
お初だったので、クロワッサンも購入。
そのまま、先週紹介したカフェ、イネコで出てきた
パンを買いたくてデュパンに向かう。
酸味がなくてもちっとした食感と、皮の香ばしさが
記憶に残っていた。もとが大きなパンなので、
4分の1の大きさに切ってもらい、カヌレも買った。

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帰って、買って来たパンを袋から出して驚いた。
ユトピーのパンは、ここまでってある? と思うほど
水分をたっぷり含んだ生地だった。
そして、デュパンの方は、切ろうとしたら、
ふにゃっと生地が潰れた。皮もしっかりしているし、
生地ももちっとしているのに、思いのほか
軽くてふわっとしていた。
ふたつともなじみのない感触で、わくわくした。
やっぱり買って食べてみないとわからないことが
いっぱいだ。ほかのも、買いに行かなくちゃ。

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川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


Instagram: @mlleakikonotepodcast「今日のおいしい」 、Twitter:@kawamurakikoも随時更新中。
YouTubeチャンネルを開設しました。

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