ビストロ「キャピテン」と、マレーネ・ディートリッヒ展。
地下鉄の通路に貼ってあるポスターを見て、
気になっている展覧会が3つあった。
どれから行こうかな、と目にするたびに思い、
まずはマレにあるヨーロッパ写真美術館で開催の
マレーネ・ディートリッヒ展に。
ちょうど近くに、オープンしたばかりで行きたかった
ビストロもあるし、はしごしよう!と決めた。
ヴォージュ広場のすぐ近く、行き止まりの小道にでき
た「キャピテン」は、人気店「セルヴァン」 にいた
料理人が独立してオープンした店。
(Capitaine, 4 impasse Guémenée 75004 Paris )。
すっきりした空間の気持ちよさが共通していた。
ランチは、シェアが前提の前菜と、メインにデザート
で29ユーロ。この日の前菜は、アジアンな味付けの
タコのサラダに、ミニサイズのクロック・ムッシュ、
イワシのマリネ、ニンジンと大根のサラダ。これらを
半ば食べ終えた頃に、かぼちゃのポタージュが小さな
カップで運ばれてきた。
時間差で、温かいものが出てくるのはうれしい。
お魚とお肉が一品ずつ用意されていたメインは、
豚バラ肉のコンフィをチョイス。カリッと皮目が香ば
しくて、ちょびっと添えられたレモンのコンフィとの
相性も抜群。量もちょうどよかった。
デザートにとったタルト・タタンも、しっかりと酸味
のあるりんごを使っていて、甘ったるくない。
レストランの少ない地に、いいお店ができたなぁ。
夜のアラカルトのメニューをチェックしつつ、
ヨーロッパ写真美術館へ向かう。
『Obsession Marlene』は、
ひとりの写真家をテーマにした企画展ではなくて、
2000点もの写真を所有するマレーネファンの、
ピエール・パスボン氏のコレクションから
200点を展示したもの。だから、ひとりの被写体を
いろいろな写真家が撮影した作品が並んでいた。
そうやって見てみたら、改めて、
アーヴィング・ペンってすごいなぁと思った。
他の写真には見られない表情がそこにあった。
おそらく夥しい数の撮影の中で、明らかに他の人とは
違う自分を引き出してくれる写真家に撮って欲しいと、
もし自分が時の大女優だったら、思うなぁきっと、
なんて妄想した。
家に、ある写真家さんの作品を飾っているのだが、
その作品のタイトルが『マレーネ』で、写真の中に
マレーネを撮った写真が映っている。
今回その、写真の中の写真に、展覧会で出合えた。
それがとてもうれしかった。
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