パリ街歩き、おいしい寄り道。

アトリエ・デ・リュミエールと、ドゥブル・ドラゴン。

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11区にできた新名所、アトリエ・デ・リュミエールに行ってきた。
数日前に通りかかったら、行列ができていたので、あらかじめwebサイトでチケットを買ってから向かった。
パリの美術館はバカンスに突入すると、いつもよりも空いて見やすくなる。
でも、パリ初のデジタルアートセンターということもあってか、ここは混んでいた。
大ホールに入ると、壁と床一面が、クリムトの絵画を元にしたレーザープロジェクターによる映像で埋め尽くされ、各イメージに合わせて流れるベートーベンやショパンの音楽がドラマティックな演出をしていた。
のだけれど。
個人的には、まったく心に響くものがなく……
私、デジタル向きじゃないのです、たぶん。
温度、空気、質感など、身体で感じられる何かと、あとは余白が欲しい。全部が隙間なく構成されちゃうと、その世界観に自分の入る余地がない気がしてしまう。
ただ、新たなアート空間、ということで体験してみたかったから、実際に行ってよかった。


この日はランチを楽しみにしていた。
アトリエ・デ・リュミエールから100メートルもないところにあるレストラン「セルヴァン」が、同じ通りにアジアン・ビストロ「ドゥブル・ドラゴン」(Double Dragon 52, rue Saint-Maur 75011 Paris)を7月11日にオープンした。
少し前に通りかかって、セルヴァンと同じく可愛らしい内装に、すぐにでも行きたかったのだ。
お昼は「ドラゴン・ボール」と題された前菜・メイン・デザートのコースがひとつに、追加で頼めるアラカルトメニューが7皿ほど。
基本的に、ひとり1コース注文がマストで、アラカルトはあくまでも追加としてオーダー可。この日は料理人の友人と一緒で、アラカルトも全部頼んだ。
まず出てきたジンジャー・ビールには、唐辛子と生姜がグラスに入っていて、ドリンクから気分が楽しくなる。
テンポよく出てきたお料理は、赤いシシトウといえばよいのだろうか、そんなに辛くない大きな赤唐辛子にひき肉を詰め、春巻きにして揚げたものがとってもおいしくて、お豆腐の中にチーズを詰めて揚げ、千切りにした空芯菜を添え
たひと皿や、かつお節を散らしてゴマベースのタレで和えたインゲンは後を引く味でお箸が止まらないし、35度の暑さにぴったりだった爽やかで辛いヤムウンセンなど、どれも、食べていてこれまた楽しくなった。
この日のコースの前菜は牛肉の蒸し煮が入った生春巻きだったのだけれど、オーダーを受けてから巻いているだろうフレッシュさ。メインはお野菜のマリネがたっぷり乗った鳥丼。これまでにないアジア料理のお店で、一度行っただけでもうすっかりファンに。予約を取らない気楽さもまたうれしくて、土日も開いているから(月・火曜+水曜昼が休み)近いうちに、今度は夜に訪れたい。ディナーはまた別メニューなのだ。
ちなみに夏のバカンスは8月6日〜21日だそうです。

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川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


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