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ボローニャ「森の家」暮らし

栗にキノコに。森の恵みに感謝の10月。

日本初の個展も大盛況だった、ワイヤーアーティスト・小林千鶴。イタリア北部のボローニャに住む彼女が、2014年からスタートした郊外にある「森の家」での暮らしより、四季折々の美しい景色と、情緒豊かなライフスタイルを毎月紹介するブログがスタート。


ボローニャ旧市街と田舎の家を行き来して暮らす私たち。
金曜日、3姉妹を旧市街にある園と学校からピックアップすると、
宿題に荷物に車に子供たちを押し込み、いざ出発。
渋滞を避けて旧市街南側から丘の道をぐんぐん5分も上がれば、
家もまばらの田舎道に。
アペニン山脈と町と夕焼けを望む景色をドライブするうちに、
気分も森モードに。

サヴェナ川沿いを南下し、さらに山道を10分。
そこに私たちの楽園が。

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田舎暮らしを始めて、季節の移り変わりに自然とみんな敏感になった。
毎週来るたびに、あ、木の実が熟してきた、あの花が咲いている、など
発見がある。

10月の楽しみは、やっぱり栗。
この辺りは栗林がとても多く、ボローニャからフィレンツェまで続く旧街道沿いは栗街道の名前がついている。
7ヘクタールある我が森の家の敷地内にも多くの栗の木が植わっている。
樹齢100年以上の栗の木はざら。近くの栗林には樹齢400年の木もある。

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でも半世紀放置されていた栗林は荒れていて、栗を拾いに行くのもひと苦労。
でもカゴを持って森に入るのはワクワクする。
それもみんな大好きな栗のためなら!

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コケやキノコ、動物がいた名残を見てはいちいち想像を膨らませ、奥へ奥へ。

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美味しいものを拾い集める喜びといったらない。

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1時間もすればそれぞれが持ってきたカゴがいっぱいに。

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栗とひとことで言っても、マッローネとカスターニャの2種類ある。

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大きい方がマッローネ、小さくて色が濃い方がカスターニャ。
マッローネは切り込みを入れて煎って食べる。
カスターニャは茹でて。もしくは粉にしてパンやお菓子に。

人気なのはマッローネ。

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友達が来ると、栗拾いに行って暖炉で温まりながら栗を炒る。
渋皮までぱかっと割れたら布で包んで熱いうちに剥く。

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テーブルには赤ワインや自家製クルミのリキュール、ノチーノ。
アツアツを頬張りながらひたすらおしゃべり。
栗にまつわる思い出話に始まり、とっておきの季節の美味しい話が飛び交う、飛び交う。

栄養価の高い栗は、貧しい山村の住民にとって貴重な栄養源かつ収入源だった。
この辺りの栗林は、そもそも中世に北イタリアの領主となったカノッサ女伯が
貧しい山村の住民を飢えから守るために栗の植林を進めたのが始まりだとか。
私たちはその恩恵に毎年あやかっているのだ。

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その栗林には、栗の他にもカゴを持って向かう理由が。

それは、キノコ。それもスペシャルな!

栗を収穫する時期は栗林に立ち入り禁止の札がかかるけれど、
それ以外の時期は人さまの栗林でも基本的に入っても文句は言われない。
お隣の栗林はご近所さんが管理していて、栗も拾ってもいいよ〜と言われているので
お言葉に甘えて少し失敬。

栗林で取れる美味しいキノコは、何と言ってもポルチーニやタマゴ茸。

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風味は落ちるけど量で言ったらカラカサ茸。

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カラカサ茸はうちの果物園(果物の木がたくさん植わっている)でもニョキニョキ生えてくる。
ソテーしてパスタソースやリゾットに。ポルチーニを混ぜたら格段にご馳走度アップ。

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絵に描いたような毒キノコにはうっとり。でも触ってはいけません。(ヤギも触らない)

あとはひよこ豆粉やスパイスの衣をつけてフリットに。

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こんがりパリパリのフリットは、採るのは好きなくせに食べるのは嫌いな子供たちも食べてくれる。

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ところで栗林に入って持って帰ってくるものは他にもある。
枯れて表皮が剥けたいい感じの栗の木の枝だ。
あちこちに置くので夫に薪で燃やされそうにもなる。

思い立ったら作らずにはいられない。
拾ってきた枝や緑のイガグリを使ったゆらゆらモビール。

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森の恵みは私のインスピレーションの源だ。

小林千鶴

イタリア・ボローニャ在住の造形アーティスト。武蔵野美術大学で金属工芸を学び、2008年にイタリアへ渡る。イタリア各地のレストランやホテル、ブティック、個人宅にオーダーメイドで制作。舞台装飾やミラノサローネなどでアーティストとのコラボも行う。ボローニャ旧市街に住み、14年からボローニャ郊外にある「森の家」での暮らしもスタート。イタリア人の夫と結婚し、3人の姉妹の母。

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