Editor's Blog

伊豆半島ジオパークで、ブラタモリな散策。

こんにちは、編集NSです。伊豆に旅行に行ってきました。早朝に出発して向かったのは伊東の城ヶ崎海岸。4000年前に東伊豆の火山群が噴火し、その溶岩がつくり出した絶景が広がっています。

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周辺には、伊豆海洋公園を北に約3キロ進む「城ヶ崎ピクニカルコース」と、南に約6キロ進む「城ヶ崎自然研究路」が整備されていて、自然がつくり出した複雑な海岸線を楽しむことができます。暑さが堪える日でしたが、「歩かないと見られない景色があるから!」と家族を説得して、ピクニカルコース沿いを進みました。溶岩が冷えて収縮する時にできる柱のような岩、「柱状節理」が見られる場所もあります。

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海に流れ出した溶岩の先端、その先はもう海です。断崖の何メートルも手前から腰引けまくりでのぞきますが、それでもゾワゾワとした感覚がして、手からは汗がにじみでてきます。

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断崖絶壁から見下ろす海の碧いこと! 海底の岩まで見えるくらい透き通っています。この先には有名な「門脇吊橋」があります。波に削られてできた巨大な海蝕洞の上に架けられていて、長さ48メートル、高さは23メートル。下をのぞく時は手すりを両手でしっかり握って恐る恐る。本当に怖いです。

続いて城ヶ崎海岸をつくり出した火山のひとつ、大室山へ向かいました。標高は580メートル、きれいな円錐形をしています。「スコリア丘」という、火口から噴出したマグマが冷やされてできた岩塊が降り積もってできた地形で、山全体が国指定の天然記念物になっています。

大室山は登山不可のためリフトで上り下りします。リフトは短いもののかなり急で、スキーやスノボで下るのはちょっと難しそうなくらい。頂上へ着くと目の前には噴火口がぽっかりと口を開けて、その周囲をお鉢巡りすることができます。道は噴火口の周囲に整備され、歩きながら相模湾から富士山まで360度の展望を楽しめます。

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山頂から眺めるすり鉢状の噴火口。草が青々と茂っています。700年以上も前から「山焼き」という伝統があり、毎年2月に山を焼いているため、この風景が保たれているのだそうです。お鉢巡りは徒歩で20分ほど。多少のアップダウンはありますが、時々吹く風が心地いいです。

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噴火口の中心ではアーチェリーができます。噴火口は直径300メートル。ダイナミックな景観です。

城ヶ崎海岸や大室山のある伊東エリアは、伊豆半島に計11ある「伊豆半島ジオパーク」のジオサイトのひとつ。今年4月、この伊豆半島ジオパークがユネスコの「世界ジオパーク」に認定されました。日本では9地域目となります(ほかは洞爺湖有珠山糸魚川島原半島山陰海岸室戸隠岐阿蘇アポイ岳)。

フィリピン海プレートの北端にあり、太古の時代にはもっと南に位置していた伊豆半島。海底火山が隆起し、さらに日本列島に衝突することでいまの形になりました。各地で温泉が楽しめるのもそのおかげ。NHKの『ブラタモリ』でも熱海や天城山、下田が取り上げられ、その地質的な面白さやそれに起因する風土や歴史が紹介されていました。伊豆半島にはまだまだ行ってみたいところがたくさんあります。

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