カタールの首都、ドーハのおすすめスポット。
こんにちは、編集NSです。前回は「世界体操2019」の観戦体験を綴りましたが、今回は開催場所ドーハで訪れたスポットの中から、印象に残った場所を紹介していきます。
1.イスラム芸術ミュージアム(Museums of Isramic Art)
ドーハで最も有名な観光スポットのひとつで、イスラム世界の至宝が集まる世界有数のミュージアムです。ダウンタウンにほど近い人工島にあり、海に浮かぶように建っています。設計はルーヴル美術館の「ルーヴル・ピラミッド」を手がけた建築家、I・M・ペイによるもの。コーラン写本、絨毯、宝飾品、タイル、器や絵画など、さまざまな工芸品・美術品・歴史的遺産が3つのフロアに展示されていて、じっくり見るには半日ほど必要かもしれません。上階にはアラン・デュカスが手がけるレストラン「IDAM」があります。
照りつける太陽を反射する白亜の建物で、いろんな意味で眩しいです。
イスラム世界で多用される幾何学模様が、建物のあちこちにあしらわれています。写真はアトリウムの天井。中央部分からは光が差し込んでいます。
ブルーが印象的なペルシャのタイルや器、栄華を思わせる絢爛な宝飾品、厳めしいオスマン帝国の武具などなど、見どころたっぷり。
2.マトハフ・アラブ近代美術館(MATHAF: Arab Museum of Modern Art)
こちらは中近東の近現代のアートを紹介する美術館。それほど規模は大きくないものの、展示がとても充実していました。たとえば入り口ホールにあった、エジプト出身アマル・ケナウィによるインスタレーション『The Silent Multitudes(寡黙な群衆、無言の群衆)』。たくさんのガスタンクで作られた簡素な小屋の中で、ガスタンクがコロコロ転がる映像が流れています。「爆発」を連想させて観る者の心も揺さぶる作品は、2011年のエジプト革命の直前に制作されたのだそうです。天然ガスから大きな収益を上げるカタールに展示されているのもなんだかすごいし、そういった表現の自由はあるのだと感じました。
ドーハ中心街から15分ほど。普及しているウーバーを利用すれば、簡単に行くことができます。
最近、東京での展示が相次いだムニール・ファトゥミなど、国際的に有名なアーティストの作品も含めて、多彩な表現のアートが展示されていました。
3.スーク・ワキーフ(Souq Waqif)
ドーハで最も古いという市場。かなり整備されている印象でしたが、それでもこの地の昔のマーケッットはこんなものだったのかもと感じさせてくれます。香辛料や衣類、工芸品や貴金属、そしてたくさんのレストラン。中央部分は迷路のように入り組んでいて、小さな小さな商店がたくさん集まっています。買いたいと思うものはありませんでしたが、散策はとても楽しいものでした。
イスタンブールのグランバザールのような壮大さはありませんが、異国情緒にあふれ、庶民の生活を垣間見られるところもいいです。カフェやレストランも多く、観光客も地元の人も、思い思いに時間を過ごしています。夜のほうがより賑やかなのだそうです。
カタールの国鳥である鷹(ファルコン)のショップ。近くには鷹のための病院があって、鷹を連れた人々が行き交っていました。
スーク・ワキーフの外側に設けられた駐車場からは、ファイナンシャル・ディストリクトの摩天楼が見えます。
4.砂漠ツアー(Desert safari)
国土の大半が砂漠に覆われているカタール。ドーハからは砂漠ツアーが出ていて、それに参加する機会がありました。私が行ったのはドーハから1時間20分ほど、ペルシャ湾に近い砂漠地帯。「見渡す限り砂漠」という感じではないものの、30~40メートルはありそうな砂の山の尾根を進んだり(カタールの最高地点は103メートル)、下ったり上ったり。音楽を大音量でかけるドライバーのテンションが異常に高く、はしゃいだ後にどっと疲れが出る楽しいツアーでした。
数台のクルマで隊列を作って進んでいきます。ほとんどがトヨタのランドクルーザーで、そのタフさを再確認できます。
切り取るところを切り取れば、こんな神秘的な風景。
碧く輝くのはペルシャ湾(アラビア湾)。対岸にはイランがあります。観光客向けのビーチがあり、寂し気なラクダがいました。
砂漠ツアーに向かう途中の高速道路。このあたりは片側6車線もあり、一方でクルマがほとんど走っていませんでした。
5.アスパイア・ドーム(Aspire Dome)
2005年に完成した世界最大の全天候型スポーツ施設で、「世界体操2019」の開催場所。世界体操はメインアリーナで開かれましたが、そのメインアリーナでは陸上競技大会を開くこともできます。この隣にはフルサイズのサッカースタジアムがあり、さらには2つのマルチスポーツホール(バスケットボール、フットサル、ハンドボールなどができる)、バレーボール専用ホール、水泳とダイビング用のプールなどがあり、13の異なるスポーツ大会を同時に開催できるそうです。
とにかくスケールの大きな施設です。
2022年に開催されるサッカーのワールドカップで、カタールを訪れる方もいるかもしれません。どれも定番スポットですが、機会があれば足を運んでください!
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