Editor's Blog

那須塩原で、新緑とアートと。

先日どうしても新緑を浴びたくなって、以前から気になっていた、栃木県那須塩原にある、とある宿へ出かけてきました。編集MIです。夏を迎える前の雨の滴をも含んだ新緑は、この季節の美をすがすがしさとみずみずしさという最高の景色で映し出し、私たちを出迎えてくれました。

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宿泊した部屋からの眺め。下には菅木志雄さんの作品が配された庭園と、庭園喫茶「水琴亭」が。奥には山、そして豊潤な川が流れています。

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こちらも菅さんの作品があるお庭。木、石、緑のバランス感。

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倒れた木を菅さんが作品にしてしまったとか。

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宿は玄関まわりのあしらいも美しいです。

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「ヒカリ溢ルル」という西中千人さんの作品。雨が降るとしずくが伝って落ちる姿と音が美しい。

ここ板室温泉 大黒屋は、山に囲まれた自然と調和した宿であり、目の前を川が流れていて、すぐに河原へ出られるのもうれしい。川べりを歩いたり、吊り橋を渡ったり、山のほうへお散歩したり。新緑の時期、緑は青々と茂り、木漏れ日が美しく、夜には蛍まで! もちろん温泉も素晴らしく、朝は露天風呂を楽しみました。

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大きな岩がごろごろと。石がたくさんあるのでお気に入りを見つけるのもいい。

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上流の方へ進むとせせらぎと緑の世界に。この時期、蛍にも出会えました!

大小さまざまな石のあいだを悠々と流れていく川。

ここを訪れたもう一つの大きな理由は、現代美術家の菅木志雄さんです。この宿は、庭だけでなく館内やお部屋にも菅さんの作品が飾られており、さらには菅さんの作品だけが収蔵されている倉庫美術館もあって、菅さんファンやアート好きにはたまらない場所でもあるのです。

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泊まった部屋にはこんな作品が。

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倉庫美術館館内。壁を埋め尽くす作品たち。

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作品は大小さまざま。それぞれに付いている名前について考察しながら作品を観るのも楽しいです。

倉庫美術館へ入ると壁一面に菅さんの作品が。1980年代から現在までの約300点が収蔵されていて、圧巻。幸せすぎて、倒れそうに……。毎朝10時から予約制で、代表の室井さんのガイド付きツアーも行っています。かなり以前より菅さんの作品を愛し支持してきた室井さんのお話は、アートだけでなく、どう生きていくかということとも重なり、とても興味深いです。倉庫美術館と、菅さんの手がけた5つの庭を巡るツアー、お勧めです。

こちらの作品たちは一部を除いて購入可能(!)です。

ほかにも敷地内には、いたるところにアートが。大黒屋では毎月アーティストの個展を開催し、イベントなども展開しています。

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訪れた時は、拝宮和紙の作家、中村功さんの個展が開催中でした。

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館内のカフェに中村さんの作品が飾られて。

「保養とアートの宿」大黒屋、自然と温泉と美味しい料理に加えて、ここではアートをじっくり感じることができます。四季折々の表情を楽しみに、定期的に訪れたい場所です。

翌日は、奈良美智さんのN’s YARD SHOZO CAFEタミゼ、石上純也さん設計のビオトープのあるアートビオトープ那須など、那須塩原近辺を巡り……。

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アートビオトープ那須。フィガロ8月号「あらためまして、ニッポンの旅」でもご紹介しています。

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水辺にはアメンボやオタマジャクシ、カエルなどが生き生きと泳いでいました。

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ショウゾウカフェでランチにチーズトーストを。

大満足で帰京。東京駅から新幹線で約1時間10分とアクセスもよく、那須塩原への旅はクセになりそうです。

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