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ロープウェイを使ってハイキングできる、長野の山4選。

こんにちは、編集NSです。山登りに興味はあるけど大変そう、子どもと一緒に歩いてみたいけど心配――そんな方は、ロープウェイやゴンドラ、リフトを利用した山歩きはいかがでしょうか。ちょっとドキドキしながら乗り物にのって、10分足らずで2000メートル級、あるいはもっと高地へ。高低差を抑えつつ、絶景を楽しめる山が関東周辺にいくつもあります。これまで行ったところをいくつか紹介してみたいと思います。

1.車山高原(長野県)

山麓駅(1560m)→リフト計14分→山頂駅(1925m)→山頂から下ったり少し登ったり

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八ヶ岳の北東に位置する車山高原は、「車山高原スカイパークリゾート」のふたつのリフトを乗り継いで山頂まで行き、急な登り下りなしで気持ちいいハイキングができます。木がほとんど生えていない高原で、見渡しのよさが大きな特徴です。山頂付近を散歩するだけでもいいですし、体力に合わせたコースを選ぶこともできます。私たちは2時間半ほどかけてのんびり歩きました

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ゴツゴツした岩が続くところも少しありますが、とても整備されていて、景色を満喫しながら歩けます。車山高原は土壌の栄養素が少なかったり風が強かったりして木々が育ちにくく、このような景観なのだそうです。冬はスキー場として営業していて、360度の眺望のあるスキー場として知られています。

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2.入笠山(長野県)

山麓駅(1050m)→ゴンドラ(10~15分)→山頂駅(1780m)→入笠山(1955m)

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入笠山は八ヶ岳の南西、中央道の南側にあります。「富士見パノラマリゾート」のゴンドラに乗り、山頂駅を降りたら入笠湿原を通り登山口へ。そこから往復1時間10分~1時間40分ほどで山頂を往復します。行ったことがあるのは秋で、色づいた湿原の植物や、キノコ探しを楽しみました。山頂にかけてはなかなか急な場所があって、年中・年長さんくらいにならないと厳しいかもしれません。山頂まで行かなくとも、湿原を散策したり、展望台からの眺望を楽しむこともできます。サマーシーズンはマウンテンバイクのフィールドとして有名で、ゴンドラからはものすごいスピードで山を駆け下りる様子が見られます。冬はスキー以外に、スノーシューを楽しめる場所としても有名です。

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おいしそうなものが群生しています。「とっていいのは写真だけ」なので、かじりつきたい欲望を押さえます。

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最後、なかなか急な岩場を登っていくと、頂上。いきなり展望が開けて気持ちいいです。こちらは八ヶ岳方向。

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3.北横岳(長野県)

山麓駅(1771m)→ロープウェイ(7分)→山頂駅(2237m)→北横岳(2480m)

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北横岳は八ヶ岳の北側にあり、「北八ヶ岳ロープウェイ」で一気に2237メートルまで上り、高低差300メートル以内の高低差で山頂まで登ることができます。山頂駅周辺は、40分前後で周遊できる「坪庭自然園」があり、夏はカジュアルな装備で高原植物や展望を楽しめます。上の写真はその坪庭から、山頂の北横岳を見た風景。北横岳は、枯れたシラビソなどの層と生きた樹木が縞模様を作る、縞枯れ現象が見られます。坪庭も美しいのですが、北横岳へと登る過程や、頂上からの展望をぜひ楽しんでほしいと思います。坪庭だけを周遊することもできます。こちらも、冬はスキー以外にスノーシューを楽しめるようです。

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山頂駅から歩き始め、坪庭経由で北横岳へ。山頂駅越しに見えるのは、茅野市のほうでしょうか。

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4.千畳敷カール(長野県)

山麓駅(1662m)→ロープウェイ(7分)→山頂駅(2612m)→乗越浄土(2858m)……木曽駒ヶ岳(2956m)

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今回紹介する中ではいちばん高いところまでロープウェイで行けるのがこちら。ただ、自然保護のため山麓駅まではバスでしかアクセスできません。菅の台バスセンターの駐車場にクルマを駐め、30分ほどバスに揺られて「中央アルプス 駒ヶ岳ロープウェイ」の山麓駅へ。そこから山頂駅までは、わずか7分半です。ロープウェイはかなり勾配がきつく、行った日は霞んでいましたので、雲の中を突き抜けて行くようでした。山頂駅に着くと、そこには「千畳敷カール」が広がっています。カールとは、氷河期に削られたお椀型の地形。それが千畳敷き詰められるほど広いことから名がついたようです。ちなみに山頂駅ではお菓子の「カール」が販売されています。山頂駅は気圧が低いので、袋がパンパンです。

青々と草が茂るカールには高山植物が咲き誇り、その奥には岩がそびえ立っています。ところどころに雪渓が残っていて、それらが織りなす景色がなんとも美しいです。山頂駅から往復4〜5時間かけて、木曽駒ケ岳(2956メートル)に行くことができますが、私たちはその途中、乗越浄土まで、山頂駅から往復で1時間50分ほどかけて登り下りしました。乗越浄土は上の写真で、左側の窪みのあたりにあります。写真で見るとたいしたことなさそうですが、標高は2858メートル、山頂駅から200メートル以上登ることになります。

山頂駅周辺を巡る遊歩道も整備されていて、そこからもカールの絶景を楽しめますが、一歩一歩踏みしめながらカールの間を登っていく楽しみも大きいですよ!

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途中から見る山頂駅側。カールの向こうに山頂駅があり、その上は日本でいちばん高所にあるホテル「ホテル千畳敷」です。条件が整った日に見える星空は、それはそれは美しいそうです。

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真ん中ほどの窪みが乗越浄土。道は階段状になっているところもあり歩きやすいですが、乗越浄土に近くにつれてかなり急になります。秋はカールが一面、紅葉に染まるようで、週末はかなりの混雑になるようです。混雑時期は、バスもロープウェイも待ち時間が発生するとのことなので、それも含めたスケジュールを立てていただけたらと思います。

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子どもの月齢によって歩けるところ、かかる時間が異なりますので、ご自身でもいろいろ調べていただけるといいです(我が家は子どもが1~3歳の頃はベビーキャリーを利用しました)。標高が100メートル上がると気温は0.6度下がると言われていますので、服装も時期や標高に合わせたものに。子どもの靴は、これくらいのハイキングならスニーカーでも大丈夫ですが、大人はハイキング用をご用意いただいたほうがいいかなと思います。

子どもが全身を使って山を登っていく様子は頼もしいです。すれ違うハイカーの皆さんが掛けてくれる応援の言葉も、励みになってうれしいみたいです。景色に驚いたり、多彩な木々や花を見て喜んでいるのを見ると、こちらもうれしくなります。ご興味を持った方、ぜひトライしてみてください。

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