美デザインと美食にうっとり。京都の新ホテルへ。
こんにちは、編集まりモグです。
海外に行けなくなってから、もっぱら京都へ行く機会が多くなりました。こんな時だからこそ、日本の美、日本のすばらしさを再確認したいものです。大概が“美”食に傾倒してしまうのですが……。
今回は、そんな“美”がおもいっきり堪能できる宿をデスティネーションに、東京を発ちました。今年11月に誕生した、「京都悠洛ホテル二条城別邸 Mギャラリー」です。三条京阪にある「京都悠洛ホテル Mギャラリー」は滞在したことがあるのですが、また異なる“上質な非日常”がそこにはありました。
おもてなしは、到着した京都駅から始まります。ホテルスタッフが、駅の改札口までお出迎え、ハイヤーでホテルまで送ってくれるのです。(希望すれば帰りも!)
ハイヤーを降り、竹があしらわれた路地のようなアプローチを抜けると、美術館のような佇まいのロビーが現れます。きれいに磨かれた玄武岩のテーブルと、窓の奥に広がる日本庭園が、京都の品格を感じさせてくれます。
フルーツティーと京都産煎茶をブレンドしたウエルカムドリンクをいただきながらチェックインしたら、客室へ。
客室は全25室。日本庭園もしくは二条城が望めます。キモノ作家・斉藤上太郎氏によるオリジナルクッションや、インテリアに使われた朱色のアクセントが利いていて、古都らしい美しさを感じながら現代的な快適さも。京都中心部から近いのに、二条城前という立地はとても静か。いつもは街歩きに大忙しなのに、しばらく部屋から出たくなく、お茶を飲みつつずっと窓の外を眺めていました。
ちなみに、1階のデラックスルームや、4階の離宮スイートにはテラスもついています。天気がいい日は、こちらでのんびりするのもおすすめです。
しばらく美に浸りたい……そんな気分の時には、館内を歩いてみるのがいいかもしれません。ホテルの各所には、骨董品や京都をイメージしたアート作品が約85点設置されているのです。アート&京都美に刺激を受け、ちょっと一句読みたい、この風景をスケッチしたい……そんな気分になったなら、ホテルのアクティビティを利用するのもいいかもしれません。
夜はいよいよお楽しみのディナーです。和タンスとアンティークのバカラに迎えらえ、黒地に金箔が輝くレストラン「Singular 眞蔵」の店内へ。腕を振るうのは、アラン・デュカスとピエール・ガニェール、フランス料理界きってのトップシェフを師匠に持つ、大久保晋料理長。自身が料理長を務めてきたフレンチレストランでも、1つ星を獲得・保持した実力派シェフです。
ここでは京都を中心に、厳選した日本の食材を最新フレンチに昇華させ、提供。たとえばアミューズの「千代豆腐と山利商店の白味噌」。シェフが一目惚れした老舗の食材を使い、優しい味わいのアミューズに仕立てています。
前菜では、タラバ蟹にキャビアの天ぷらを合わせ、グルタミン酸が強く旨味たっぷりなサケ節でとったコンソメを注いだり、オマール海老には南高梅のピューレや九条ネギを添えたり……。フレンチなのに、どこかほっとする、まさに「和魂洋才」な料理が展開されます。
メインには、土佐のあか牛に、ネパールコショウ、北海道のユリ根を合わせた逸品。全国各地の名品を盛り込むことで、日本食材の豊かさを教えてくれます。
ワインや日本酒とのペアリングも素晴らしいのですが、食事の前後にぜひおすすめしたいのが、オリジナルのミクソロジーカクテル。オレンジのフレーバード・ウォッカをベースに、アールグレイをインフューズし、グレープフルーツやエルダーフラワーのリキュールを加えた「イエロー・パピヨン」など、京都のMギャラリーでしか飲めない味が揃います。
レストラン、バーともに、宿泊者以外のゲストも利用できるので、京都近郊の方は、グルメを目的に訪れるのもいいかもしれません。旅人の最大の特権は、このまま部屋で熟睡できること……。
美の街・京都にふさわしい、名ホテルがまたひとつ登場しました。ますます京都通いに拍車がかかりそうです。
京都府京都市中京区市之町180-1
tel:075-366-5806
全25室 全室バスタブ付き
【料金】
1室2名素泊まり ¥60,000~
1室2名・朝&夕食付き ¥91,500~(※全9皿供するAnexiaディナーコースの場合)
※税込み、別途サービス料や宿泊税がかかる場合があります
https://all.accor.com/hotel/B7P8/index.ja.shtml
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