感性を取り戻す、沖縄サステイナブル旅。＜前編＞

リモートワークになって早2年、休みの日も家でだらだら仕事を過ごしてしまうことが増えた編集Fです。いかん、このままでは心がさびつく…と、コロナが少し落ち着いていた昨年の暮れ、沖縄本島＆石垣島に、自然を感じるリフレッシュ旅に行ってきました。

沖縄本島で滞在したのは、那覇空港から車で約1時間ほどのところにあるANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート。ホテルにゆったりと滞在しながら、沖縄の自然を感じることができるプログラムがあると聞き、早速体験してきました。

沖縄有数の景勝地、万座毛のそばにあるホテル。美しいサンゴ礁の海に囲まれています。

全400室の巨大なホテルには、8つのレストランとカフェ、バー、プライベートビーチやプレイグラウンドも併設。ファミリーでゆったりと過ごすのも良さそう。

美しい海を一望できる客室。この風景を見て一気にバカンス気分に。

客室のテラスからも、コバルトブルーの海が満喫できます。

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最初に訪れたのは、ホテルのすぐそばにある恩納村漁協組合。恩納村は「世界一サンゴに優しい村」を目指して20年以上前からサンゴの保全活動に取り組んでおり、同漁協と地元企業とが協力して、サンゴの養殖も行っています。ここではその養殖に使う、サンゴの苗づくり体験ができるのです。

養殖場では、海ぶどうや島もずくも養殖していました。

養殖場の傍らにあるサンゴハウス。この中にある海水を引いた水槽でサンゴの苗づくりを体験します。

サンゴは植物とばかり思っていたのですが、実はクラゲやイソギンチャクと同じ”刺胞動物”なのだそう。サンゴの生態は謎も多く、地元の人たちが試行錯誤の末たどり着いたのが、石灰岩と炭酸マグネシウムでできた白いスティックにサンゴ片をつけた“サンゴの苗”を海の中に移植するという養殖方法。

このサンゴの苗づくりを宿泊客にも体験してもらい、保全活動の輪を広げたいと、ANAインターコンチネンタル万座リゾートでは、2018年からこの体験プログラムを提供しているといいます。

サンゴは熱に弱いため、サンゴの破片に触れる前に水槽に手を浸して温度を下げてから、手早くスティックにサンゴ片を針金で巻き付けます。作ったサンゴの苗は、後日、漁協やダイバーの人々が海の中に植え付けてくれます。

苗づくりの作業自体は難しいものではなく、子どもと一緒でも楽しめそう。

苗づくり体験の後は、ホテルのビーチから出航している海中展望船「サブマリンJr.Ⅱ」に乗船。これまでに養殖された海中のサンゴの様子を観察できます。

しっかり育ったサンゴは魚のすみかに。photo : press

サンゴは魚の餌や隠れ家になるといい、サンゴ礁のそばには魚の大群が。植え付けたサンゴの苗は順調にいけば約3年ほどで卵を産むまでに成長するそう。これまで海になじみがなかった私も、この活動を通してサンゴが少し身近な存在に。3年後、またこの美しい海に戻ってきたい…という目標ができました。

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美しい海に癒やされた翌日は、ホテルから車で1時間ほど走って沖縄県北部の東村へ。

2014年にオープンした又吉コーヒー店。店内では、焙煎にはカフェも併設されており、ちょっとしたコーヒー休憩にも利用できそう。

訪れたのは、2021年に世界自然遺産に登録された「やんばるの森」のそばにある又吉コーヒー園。実は東村では100年前からコーヒー栽培が行われているそうで、こちらの又吉コーヒー園では、園内で育てられた無農薬のコーヒー豆の収穫から抽出まで体験できます。

赤や黄色に色づいた熟したコーヒー豆を収穫。十分な数の豆を見つけるのはなかなか難しかったです。

集めた実からコーヒー豆になる種の部分を取り出し、洗って炒って皮をむいてさらに炒る…。

そしてやっと1杯のコーヒーに。普段がぶがぶ飲んでいるコーヒーは、こんなに手間がかかる飲み物だったとは…。

時間と手間がかかった1杯は格別なお味。
普段は何かしていないと不安で、あれこれ予定を詰め込んでしまうタイプなのですが、こんなふうに、目の前のものに集中して、ゆったりとした時間を楽しむのも大切だなぁ…と、浅煎りのコーヒーを味わいながら痛感しました。

又吉コーヒー園の看板猫ちゃん。見ているだけで癒やされる。

すぐ隣の「どきどきヤンバルンチャー」では、やんばるの大自然を感じられるジップラインやネイチャーツアー体験もできます。アクティブな方におすすめです。

●ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート
https://www.anaintercontinental-manza.jp/

>>後編に続く