
9月20日(月)インド映画@したまちコメディ映画祭
こんにちは、編集KIMです。
今日は、今年で第3回を迎えるしたまちコメディ映画祭の
お話を。
上野、浅草で開催される、いとうせいこう氏が発起人の
映画祭です。
暑いさなかでも、浅草はたいへんにぎわっており、
この映画祭へ、多大なサポートをしているという台東区の
底力を感じさせます。
ちなみにKIMは隣の文京区暮らし(関係ないけど)。
遠くに、建設中のタワーが見える。これも浅草の名シーンかな。
なんだか、最近の浅草ってフシギ。こんな演出が、お店の屋根に。
泥棒だよ~。
浅草公会堂の裏口。裏口でも芸が細かいなあ。
KIMは、アジア映画の良作が出品されるとあって、
気になる作品にだけ足を運んでいますが、
今年はクロージング作品が素晴らしかった!
その名も、『3バカに乾杯!』。
『ムトゥー 踊るマハラジャ』など、一時期は
映画シーンを一世風靡したインド映画ですが、
最近はさっぱり......東京でも公開されなくなっていました。
しかし、この『3バカに乾杯!』を観ると、ボリウッド映画の
健在ぶりに目を見張りますよー!
原題は『3 idiots』。
インドではIT産業が立身出世の近道と、エンジニアに
なろうとする男子がわんさか。理工系大学では、
秀才が互いに競い合い、勉学での挫折者で自殺率が、
増えているとか・・・・
そんなインドの近況をシビアな視点で背景にしつつ、
一見バカ、しかし、いち人間、としてみると、
果てしなく器が大きく優れた男を主人公にすえた、
ゆる~~いコメディ系ヒーロー物語です。
主役のアーミル・カーンという役者は、出れば必ずあたる映画
ができると、インド映画界ではひっぱりだこ。
加えて、プロデューサーもする、というスゴ腕です。
写真の真ん中の男性なのですが......。
この写真を見て、KIMは疑われるかもしれませんが、
彼はまぎれもなく、ジュード・ロウ似です!
ジュード・ロウと、キーファー・サザーランドを足して
2で割ったような、そんな顔。
おまけに演技軽妙、洒脱です。知性が出てる。
暑苦しいだけの、ヒーローではない!のです。
主人公を演じるアーミル・カーンは、いまインド映画界で、
シャールク・カーンを抜いて、もっとも稼げる男優、と言われてます。
信じがたいけど。この写真では。
この作品、ほんとうに痛快、そして細部に気が利いています。
日本での配給、ぜったいについてほしい。
応援したい1本です。
買ってください、どこかの映画会社で~~~。
この映画でひとつ残念だったのが、「オール・イズ・ウェル」
(すべてよし)という言葉の訳。「アール・イズ・ウェル」と
少々なまって発音されているため、「すべってよし」となっていました。
こだわって日本語に訳されたのかもしれませんが、
訳者のセツメイを聞かないと、変な誤解が生まれちゃうかも。
言葉通りの意味、「すべてうまく行くさ!」というのが
主人公ランチョーの生き方。
窮屈な現代人に「喝!」をいれられている気分です。
映画のラストで主人公が雲隠れしている土地は、
インド北部、ヒマラヤに近いラダックという秘境。
KIMは、11月号のシャネルのサブリマージュのスキンケア
のページを作る際に、このラダックという土地を知りました。
知られざる植物がたくさん生息するホットスポットでもある
ラダック。こんな素晴らしきインド映画のなかで、
この地が描かれるとは! 感激ひとしお。
ちなみにこんなポスター展も開催されていました。
今回のゲストには谷啓さんを迎える予定だったらしいのに、
亡くなってしまい、追悼セレモニーになった模様です。
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