栗山愛以の勝手にファッション談義。

『ストレンジャー・シングス』のロビンへ。

7月4日、ついに『ストレンジャー・シングス』シーズン3が配信された。
そういえば2017年のシーズン2配信時にこのブログで取り上げていて、以降Netflixを見るのが日課になってしまったんだったなあ。ともあれ引き続き話題だし、ミーハーとしてはとりあえず見ておかねばと週末ビンジ・ウォッチング。全章制覇した。

舞台は1985年。出だしからポップなノリがすごい。近頃の最終章配信ブームで『ゲーム・オブ・スローンズ』に目覚めてダークな世界にどっぷり浸かっていたからか、なかなか気持ちの切り替えが難しい。すっかり大人っぽくなったエルちゃんが80年代ファッションを取っ替え引っ替えしてくれても、「次の秋冬は70年代クラシック」とか言われていることが頭をかすめてか、なんだかあんまりぴんとこない。どう、懐かしいでしょう、と言わんばかりに散りばめられている80年代のネタにも乗っかる気分にはなれなかったのだった。

そんな中、ある人物が目についた。
新キャラ、ロビンだ。
演じるのはイーサン・ホークとユマ・サーマンの娘、マヤ・ホーク。
90年代に一世を風靡した2人の血を引いているからなのか?!彼女に漂うのは何となく90年代の香り。決してきゃぴきゃぴしたタイプではなく冷めた目をしていて、こちらも90年代が最高潮だった共演のウィノナ・ライダーと似ているような気もしてくる。
カラフルなアイスクリーム屋さんの制服は似合っているとは言えず、黒いアイラインにチェーンネックレス、スタッズ付きのブレスレットで、アクセサリーは全て黒。そんなパンク風味の趣味嗜好がチラ見えしているのにも関心を持ち、どっちかと言ったら80年代ど真ん中ファッションよりこちらの方がいいな、と思ったのだった。

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いつ私服シーンがあるかと今か今かと待っていたのだが、ほぼ全編この制服。最後にほんのちょっと私服が登場したものの、えー、あんなアイメイクとアクセサリーだったのにこれー?とテレビに向かって不満を述べてしまった。
そこで!
僭越ながら私がロビンに着せるものを新作から選んでみることにした。

やっぱり90年代的なものが似合うのは間違いない。グランジファッションの必須モチーフ、小花柄とかどうでしょうか。マーク ジェイコブスの新ライン、ザ マーク ジェイコブスはブランドのDNAでもあるその辺の感じをうまくアップデートしていて最適な気がする。

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バットシェバの黒いフリル付きミニドレスとかで、今秋冬来ているダークロマンティックの波にも乗れそう。スニーカーを合わせれば、『ストレンジャー・シングス』にもあんまり違和感なく出れるんじゃなかろうか。

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84年生まれのデザイナーが、10代の頃を思い描いたというロックも時代的に良さそう。が、足元をスニーカーにしたとしてもちょっとデザインが凝っていてドラマにはおしゃれすぎるか……

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まあでもシーズン4が出るとしてもまだ舞台は80年代のはず。ロビンが90年代ムードを発揮するのは当分難しそうだ。ただ、きっと配信は1、2年後だから、移り気な私の気分が変わっているのは確実。意気揚々と「80年代最高!」というブログを書いているかもしれませんけどね……

栗山愛以

ファッションをこよなく愛するモードなライター/エディター。辛口の愛あるコメントとイラストにファンが多数。多くの雑誌やWEBで活躍中。

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