おいしい料理求めて、まりモグがゆく。

麻布十番の飄香で、四川宮廷料理とうつわに開眼!

先日、四川料理で心が清らかになる、という驚きの体験をしました。場所は麻布十番の名店、中國菜・老四川 飄香。
小&中学校を中国で過ごしたため、修学旅行が南京だったり重慶だったり……(本当は京都に行きたかった)、
本場の四川料理を食べる機会も人より断然多かったのですが、今回の四川“宮廷”料理は初体験でした。いただいたコースは、10月から始まったばかりの傳統川菜宴席單(¥12,960)。

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四川版アミューズをいただいたのち、まず出てきたのがこちら「蹄燕羹」。景徳鎮のうつわと小僧風の置物が可愛いすぎます。中身は食事の前に胃が温まるように、というもてなしスープです。豚のアキレス腱やクコの実が入り、ほんのり甘い。

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ずらっと並べられた凉菜の一部がこちら。フォアグラが巻かれた「鵝肝春巻」は皮そのものがおいしくて、2口で完食。ガラスのうつわに入った料理は、フカヒレ、キャビア、自然薯を使ったひと皿。すっきりとした山椒の風味が利いています。なんて爽やか! 「黄金ピータン」と、それを模した黄金ピータン風もお茶目。

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え!これが四川??と特に驚いたのがこちらの「香蓀金肝膏湯」。キヌガサダケなど数種のキノコに、月をイメージした白レバーが浮かんでいます。飲めば飲むほど清らかになれそうな滋味深い味。冬虫夏草も入っているので身体にもうれしい。ありがたいスープです。

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その後、牡蠣や地鶏×トリュフなど、一流の料理が続き、お口休めに、と供されたのが小豆のリゾットのような一品。上にメレンゲものり、おはぎのような味わいなのですが、実はじっくり炒めた豚肉が入っています。目にはさやかに見えねども……豚肉の旨味が支えになるように、ほんのり感じられます。
締めは短角牛を使った「牛肉麺」。安定のおいしさです。
最後にナツメや白キクラゲを使ったデザート、四川の緑茶をいただき、満たされました。

四川というとやっぱり「麻辣」といった痺れや辛さを連想させ、もちろんそれも大好物なのですが……
初めての四川宮廷料理は「こんな世界もあったのか!」という驚きの連続でした。井桁良樹シェフがオーダーメイド&セレクトしたうつわとの共演も気分が高まります。中国料理マニアとして、ますます愛が深まるひと時でした。

中國菜・老四川 飄香 麻布十番本店

東京都港区麻布十番1-3-8 FプラザB1
tel: 03-6426-5664
営)11時30分~13時30分、18時~20時30分L.O.
休)月、第1・3火曜日
www.piao-xiang.com

まりモグ

幼少期から北京を拠点にアジア、欧米、太平洋の島々などを旅し、モンゴルの羊鍋からフランスのエスカルゴまで、さまざまな現地の料理を食べ歩く。特に香港は、多い時で年4回のペースで通うほどの“香港迷”。食べ過ぎ飲みすぎがたたり、28歳で逆流性胃腸炎を発症。ワイン好きが高じて、2021年にJ.S.A.認定ワインエキスパートを取得。

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