かぐわしきみなと通信

水墨画もモダンにアバンギャルドに

水墨画というと、悠然とした山水画とか、花鳥風月を描いたような古風なものを思い浮かべますよね。

香港ではやはり水墨画がかなり身近で、カルチャーセンターのようなところには必ずコースがあります。そういうコースでは竹やら花やら鳥やら、やはりクラシックな題材を描くのが普通です。

しかし先日見て来た、世界でも稀な、水墨画に絞った大規模な展覧会"Ink Asia 2015"では、目からウロコが落ちるような面白い水墨画をたくさん見て、いやー奥が深いな!と感動しました。

例えばこんな! よく見るとiPhoneの画面になっていたり。

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ティッシュペーパーにこんな風に描いてある!

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これなんて一見普通の水墨画風ですが、実はすべて樹脂を溶かして描いてあるんですよ!

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映像と組み合わせた水墨画も。実際には下の画像はビデオになっていて人が動いているのです。

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3D眼鏡を通して見る水墨画映像!!えー!

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もちろん幽玄とした風景を少しモダンに描いたものもあります。この空気感!たまりません。

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色を使ったものもあります。なぜか水墨画って凍てついた風景が似合いますね。空気が澄んでいて氷点下20℃ぐらいでしょうか?

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これも見ているだけで体の芯まで冷えそうな風景。きっと氷点下50℃ぐらい?(笑)

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こんな色合いもすごく素敵!

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さらにモダンさを増した風景。

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アバンギャルドなものでは、北京語での放送禁止用語が延々と流れるものもw うちの子どもたちはインターナショナルスクールで北京語を習っているので、「でへへ」と笑っていました。

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大規模なインスタレーションもいくつか。布を使った墨絵空間。

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中にはこんな展示も。墨が弾けている!

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墨絵・・・・・・風?あれ?

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もちろん書もあります。これはお友達の旦那さまで有名な現代書道家の馮明秋さんの作品!

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墨ならではの柔らかさや深みってありますよねー。

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最近香港でも面白い展覧会が増えてきて、見に行くのがとても楽しくなってきました♪

甲斐美也子

2006年より香港在住のジャーナリスト、編集者、コーディネーター。東京で女性誌編集者として勤務後、英国人と結婚し、ヨーロッパ、東京、そして香港へ。オープンで親切な人が多く、歩くだけで元気が出る、新旧東西が融合した香港が大好きに。雑誌、ウェブサイトなどで香港とマカオの情報を発信中のほか、個人ブログhk-tokidoki.comも好評。大人のための私的香港ガイドとなる書籍『週末香港大人手帖』(講談社刊)が発売中。

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