心と身体を元気にする、薬膳レシピ

冬の寒さ対策に、鶏のマッシュルーム煮レシピ。

ようやく冬らしい気温になってきましたね。寒すぎるのも困りますが、やはりこの時期はある程度寒くならないとクリスマスムードも盛り上がりません。今回は前回に引き続き腎に働きかける食材や温め食材を使い、クリスマスや年末年始にも作っていただきたいお料理をご紹介します。私のレシピには珍しく、手順が5番までになってしまいました。少し手間はかかりますが難しくはないですし、事前に作っておけるのでおもてなし向きです。

見た目はビーフシチューのようですが、この色はクルミとプルーン、バルサミコによるもの。ペルシャ料理にインスパイアされたこのレシピ、元のお料理はザクロの濃縮エキスを使うのですが、日本では手に入りにくいため、プルーンやバルサミコでアレンジしました。甘酸っぱくてコクがあり、ワインとあわせたい一皿です。

腎に働きかけるのが鶏肉、マッシュルーム、クルミ、プルーン。温め食材が鶏肉、クルミ、タマネギ、バルサミコ、シナモン、ナツメグ、カイエンペッパー。鶏肉は気も補いますし、プルーンやバルサミコが血行促進にも一役買います。今月もこの一皿で冬の養生に必要なものをほぼ網羅(笑)。あとは少し気を巡らせたいので、パプリカや赤タマネギ、柑橘などを使ったサラダでおもてなししてはいかがでしょう。柑橘は皮ごといただける金柑がオススメです。
前回のお約束で、冬の養生によい食材(今回使用の食材は除いています)を並べますね。元気で素敵なホリデーシーズンをお過ごしください。

温め食材:ねぎ、にら、生姜、にんにく、ラッキョウ、栗、ラム、サーモン、サバ、エビ他
腎ケア食材:黒豆、山芋、ゴボウ、カリフラワー、キャベツ、ブロッコリー、黒ゴマ、豚肉、ラム、エビ、牡蛎、ひじき他
気(エネルギー)チャージ食材:山芋、かぼちゃ、しいたけ、牛肉、豚肉、ラム、サーモン、サバ、タコ、イカ他
巡らせ食材:【血】にら、タマネギ、パセリ、なす、納豆、青魚、牛肉、黒砂糖他
【気】タマネギ、ピーマン、パプリカ、柑橘類、サーモン、かじきまぐろ、ジャスミン他

鶏肉とマッシュルームの煮込み ペルシャ風

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【材料】(2人分)

鶏もも肉 大1枚
ブラウンマッシュルーム 5個
タマネギ 1/2個
クルミ(ローストしたもの) 60g
プルーン(飾り用) 2個
A  プルーン 50g(7個くらい)
A  赤ワイン大さじ2
A  バルサミコビネガー 50ml
B  塩 2つまみ
B  コショウ 少々
B  シナモンパウダー 小さじ1/4
B  ナツメグパウダー少々
B  カイエンペッパーパウダー 少々
EVオリーブオイル 大さじ1/2~1
水 150ml
イタリアンパセリ 適宜
生クリーム 適宜

【作り方】

1. 鶏肉は半分に切り、分量外の塩をふる。マッシュルームは縦半分に切る。タマネギは1cmの色紙切り(大きめの粗みじん切りのイメージ)、パセリは粗みじん切りする。クルミは粗くフードプロセッサーにかける。(完全にペーストにはしない)。プルーンを軽く刻み、時間があればAの液体と少し馴染ませてからミキサーにかける。

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2. 厚手の鍋にEVオリーブオイルを入れて熱し、1.の鶏肉の表面に焼き色をつけて取り出す。
3. 2.の鍋の油をペーパーなどで軽く拭い、タマネギを加えて炒め、しんなりしたら1の.のクルミと水を加えて軽く煮る。
4. 3.にAとBを加えて混ぜ、マッシュルームを加え、鶏肉を戻す。時間差で飾り用プルーンを加え、時々混ぜながら12~15分ほど弱火で煮る。
5. 器に盛り、パセリを散らし、生クリームをまわしかける。
■フードプロセッサーがない場合、クルミは細かく刻んでからポリ袋に入れて揉む。ミキサーがない場合はプルーンを包丁で細かくたたいてから赤ワイン、バルサミコと混ぜ合わせる。

ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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