心と身体を元気にする、薬膳レシピ

鬱々とした気分を吹き飛ばす、トウモロコシとホタテのレモンリゾット。

全国的に梅雨に入り、当たり前ですが雨の日が多い……。大人になったら雨降りの日も風情を感じて楽しめるようになるのかしら?? と思っていたけれど、私には全くそんな気配はなく、先日年齢の近い友人が「最近、雨の日もしっとりとした風情を感じて好きになってきた」と言っていたのを聞いても全力で否定してしまった。やはり晴れた日が好き。だれにとっても、体調もそのほうが良いはずです。

こんな梅雨時は、雨の湿度が原因でむくみやだるさ、胃腸の不調がでてきます。
今回は鬱々とした気分を吹き飛ばし、むくみ対策や胃腸ケアも期待できる「トウモロコシとホタテのレモンリゾット」をご紹介します。

ところで韓国のトウモロコシのひげ茶、飲んだことありますか? むくみに良いと有名なものですが、中国薬膳でもトウモロコシのひげはむくみ対策の生薬として加工されるもの。今回はそんなひげもしっかりと使っていきます。もちろんトウモロコシそのものも胃腸をケアするとともにむくみに良い食材。そしてトウモロコシはからだを冷やさないのも良いところです。(キュウリや冬瓜などの瓜類もむくみに良いのですが、身体を冷やすため、もう少し後の夏本番におすすめしたい食材です。)

胃腸(消化器)は乾いて暖かい状態を好む臓器。梅雨時は傷めやすいので、トウモロコシの他にホタテやお米を使って労わります。お米には優しく元気を補う働きもあるので、すでに体調を崩してしまってダウン気味な方にもおすすめです。

そして鬱々とした気分には気を巡らせる食材が必要。レモンの皮がその働きを担います。レモン果汁も使うのでさっぱりといただけますよ。レモンの皮はお好みでたっぷり使ってもおいしいですし、より効果的です。

ジメジメなレイニーシーズン、なんとかご機嫌で過ごしたいものですね。ワインとともにぜひ!

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トウモロコシとホタテのレモンリゾット

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【材料】2人分

米 1合
トウモロコシ 1本
ホタテ缶(70g入り) 1個
水 3cup
白ワイン 50ml

A
パルミジャーノ (おろしたもの)大さじ3
塩 小さじ1/2
コショウ 少々(多め)
レモン汁 小さじ1(~大さじ1/2お好みで)

レモンの皮 1/2個分(~(1個分 お好みで)
エクストラバージンオリーブオイル 大さじ2
粗挽き黒コショウ 適宜
チャービル、イタリアンパセリなど 適宜

【作り方】

1.トウモロコシは包丁で実をこそぎとり、ひげは細かく刻み、芯は2cm幅に切る。ホタテ缶は身と缶汁に分ける。レモンの皮はゼスターでおろすか、短めの千切りにする。(白いワタ部分は苦いので除く。)
2.鍋にトウモロコシの芯と水を入れて火にかけ、沸騰したら中弱火で10分ほど煮てスープをとり、白ワインとホタテの缶汁を加えて沸騰手前の温度まで温めておく。
3.2と別の鍋にオリーブオイルを入れて熱し、レモンの皮の半量、トウモロコシの実とひげ、ホタテを加えてさっと炒め、米(洗わない、もしくは無洗米)を加え、米が透き通るまで1分ほど炒める。
4.3にひたひたまで(お玉2杯分くらい)熱々の2を加え、弱火でカニ穴のようにぷつぷつと表面に穴があいたら2のスープを都度加える(お玉半量くらいずつ)。粘りが出るので基本的には混ぜない。焦げ付きそうならスープを加える際に1~2回底をこそげる程度に混ぜる。スープをすべて加え、20分ほど炊いて少し芯が残るくらいまで柔らかくなったら火を止め、Aを加えて混ぜ、味を調える。うつわに盛り、残りのレモンの皮と粗挽き黒コショウをふり、ハーブを添える。

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ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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