心と身体を元気にする、薬膳レシピ

アプリコットジャムを使って秋の乾燥対策レシピ。

今年は9月になってもまだまだ暑さが続く予報。もう絶好調なんて期待せず、気持ちの良い季節まで、いかにバテずにそこそこでやり過ごせるかが最近の目標です。それにはしっかり食べないと! ということで今月はポークソテー。次々とやってくる台風や、そのあと停滞する秋雨前線で湿度が高い時期だと思われがちですが、秋は乾燥の季節。呼吸器を傷めてしまわないうちにケアを始めましょう。

そんな乾燥対策として選んだ食材は豚肉、レンコン、アプリコット。豚肉は気血を補って夏の疲れを癒し、特に潤いを補ってエイジングにも寄り添います。栄養学でも疲労回復に良い食材として知られていますよね。レンコンとアプリコットはどちらも肺を潤すので空咳が出てこないようケアするのにうってつけ、アプリコットには咳止めの働きもあります。またレンコンには胃腸を労わる作用もあるため、胃バテさんにもぴったりです。

さて、ピーマンは他の3食材と少し違った意味合いで採用しました。暑すぎる屋外とエアコンで冷え冷えの室内の行き来で自律神経が乱れている人も多いですよね。自律神経と関わりが深い肝、そんな肝にピーマンが働きかけます。滞りがちな気を巡らせてイライラも鎮めてくれますし、旬の食材は積極的に摂りたいものでもあり。ピーマンが苦手な方や自律神経対策より乾燥対策重視の方は、代わりにオクラやアスパラもおすすめです。

ところで「アプリコットジャム、余ると困るなぁ」という声が聞こえてきそうですが、私はサラダのドレッシングによく使いますし、カレーや煮込みに加えたり、ソースに加えることも。特にキャロットラペは何も言わずにお出しするとかなりの確率で味付けを聞かれます。ニンジンも胃腸ケアし、潤いや血を補うのでこの時期おすすめ。いつもラペを作る際のドレッシングに加えて試していただくと余らせずに済むと思いますよ。(1回だけでは無くならないけど)
ホースラディッシュはチューブのもので構いません。なければワサビでもよいのでぜひ加えてくださいね。混ぜるだけの簡単ソースですし、きっと気に入っていただけると思います。

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ポークとレンコンのソテー
アプリコットソース

【材料】2人分

豚(肩)ロース トンカツ用 150g前後のもの1枚
レンコン 80g
ピーマン 2個
塩 適量
エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1/2

A  
アプリコットジャム 大さじ1
味噌 小さじ1
醤油 小さじ1/2
ホースラディッシュ小さじ1/2
塩 少々
コショウ 少々

粗挽き黒コショウ 少々

【作り方】

1. 豚肉は筋切りし、分量外の塩をふる。レンコンは皮をむいて豚肉と同じくらいの厚さの半月切りにする。ピーマンは種を除き、食べすい大きさに切る。Aを混ぜ合わせてソースを作る。
2. フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、豚肉とレンコンを入れ、中弱火~中火でじっくりと焼く。途中ピーマンも加えて焼き、レンコンとピーマンに分量外の塩少々をふる。
3. 1のソースを皿に広げ、2の豚肉を切り分けてレンコン、ピーマンとともに盛り、粗挽き黒コショウをふる。

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ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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