心と身体を元気にする、薬膳レシピ

ダイエットに胃腸ケア、一石二鳥のポタージュスープ。

今年もあっという間に12月がやってきてしまいました。コロナに怯えていたこの数年とは違い、ようやく忘年会やクリスマスも存分に楽しめそう!......となると暴飲暴食の回数も増えそうですね。そこで今回ご紹介するのは胃腸を労わるダイエットスープ「大根とエノキのポタージュ」です。

私自身、ここ最近の美食三昧で体重が(体脂肪も)増加ぎみ。寒くなってきたこともあり、家でのごはんは鍋や具沢山スープ、もしくは和食にシフトしています。そしてちょうどよい機会なので何か新しいレシピを! と考えたのがこのポタージュです。

中医学ではダイエットにも「出してくれる」ものを「食べ」ます。もちろん食べ過ぎては元も子もないですが、消化を促進するもの、胃腸そのものを労わるもの、便通をよくするもの、痰を排出するものを食べて改善します。中医学で「痰」とは、咳をするときに絡むものもそうですが、中性脂肪のような粘りのある体内の老廃物も含みます。そういったものが体内に溜まっている人は余分な水分(湿)や熱も溜め込んでいることがあるので、そのあたりも考慮したレシピを組み立てました。とはいっても作っていただけないことには意味がないので、よーく考えてできるだけシンプルに食材や調味料を選んでいます。

今回バターを使っていますが、その分クリームやミルクは使わず、調味料も塩コショウのみ。ただし本気のダイエットにはバターをオリーブオイルに変えて、顆粒コンソメなどをほんの少し加えてみてください。また大根とバジルの相性が良いので、簡単にバジルペーストを作って垂らしましたが、無くてもおいしいですし、バジルの葉だけをのせてもよいですし、市販のバジルペーストを使っても。個人的にはバジルと大根の相性はぜひ試していただきたいです。

さて食材の効能ですが、大根が消化を促進。大根、エノキ、タマネギはいずれも痰を排出し、胃腸をいたわります。そして便通を良くする働きを担うのはエノキ。こもった湿や熱対策には大根でケアできます。というわけでバジルなしでもOKですが、バジルにも湿対策や胃腸を労わる働きがあります。せっかくのパーティーシーズン、おうちでも少し華やぐダイエットレシピで楽しんでくださいね。

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大根とエノキのポタージュ

【材料】2人分

大根 200g
エノキダケ 80g
タマネギ 1/4個
バター 10g
水 350ml
塩 2つまみ(バターの塩分で加減する)
白コショウ(なければ黒でも) 少々

A
バジル 葉5~6枚
塩 少々
エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1/2~1

【作り方】

1. 大根は厚く皮をむき、薄いいちょう切りにする。エノキダケは根元を切り落とし、細かく切る。タマネギは薄切りする。

2. 鍋にバターを入れて熱し、タマネギを加えてしんなりするまで炒める。大根、エノキダケを加えて炒め、しんなりしたら水を加えて煮る。沸騰したらアクを除き、中火に落として大根がヘラでつぶせるくらいやわらかくなるまで10~15分煮る。途中水がひたひたより減る場合は適宜水を足す。

3. バジルを洗ってペーパーでしっかりと水分を切り、軽く刻む。Aをすり鉢でペースト状にする。

4. 2をミキサーにかけて滑らかにし、鍋に戻して、塩、白コショウで味を調えて温め、うつわに注ぐ。3を垂らし、白コショウをふる。

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ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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