手にひらに温かな安心感、安藤雅信さんのカップ。
これは安藤雅信さんのカップ。西麻布にあるギャラリー「桃居」の個展でなにげなく手に取ったら「もう、あなたのものよ」とでもいうように私の手のひらにぴったりと引っついて、なんとも気持ちがよかったので、安藤さんの作品っぽくない形のような気もしたけれど持ち帰った。飲むのは大抵、コーヒー。なぜなら、取っ手のないカップを両手に包んですーっと吸い込んだときの香りといったら格別だからだ。もともと柔らかな白をコーヒーの茶渋でもっとやさしくなるまで育ててみたいという願望もあった。使い続けて、いまこんな感じ。この湯のみをきっかけに、陶器を育てる愉しみを知り、似た大きさの、異なる白の湯のみを集めるようにもなったのだった。白って200色あんねん!と誰かが言っていたけれど、そう、白こそ奥深いのだ。
[ある日のうつわ]
たまたま「まる」と「しかく」のお菓子があって、うつわと合わせて彫刻みたいな景色になった日。
安藤さんは、実際に200色以上のバリエーションの白の釉薬を作り使い分けている。
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作り手:安藤雅信
購入した年:2010年頃
購入場所:桃居
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