豆料理やグリーンが映える、伊藤環さんのスクエアプレート。
これは伊藤環さんのスクエアプレート。表面に描かれた灰釉の流れを見るたびに、このうつわが窯の中で過ごした時間と、そのあいだに土に起きたであろうさまざまな化学変化を想像して私はなぜかセンチメンタルな気持ちになる。セピア色の古い写真のように郷愁をそそるあせた色味も手伝って、使うたびに時の流れの尊さを感じさせるうつわなのだ。購入してからいままでの年月、前回使ってから今日までの生活の些細な出来事、食器棚から出して料理を盛りつけ、食卓に移動するまでの調理の時間。使うことでそこに記憶が積み重なっていくことも、うつわの愉しみのひとつだと知る。
[ある日のうつわ]
あせたカンバスのような色に豆や菜の花の色がとても映えるので、春先に特に頻繁に使う気がする。
お湯にくぐらせるだけの簡単すぎる冷しゃぶが、ちょっと気取って見えるのはとても助かるわけで......。
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作り手:伊藤環
購入した年:2015年頃
購入場所:銀座 日々
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