使って分かった、木のバターケースの快適。
これは三谷龍二さんのバターケース。このケースを手に入れた2018年以降、うちのバター事情は劇的に変わることになる。木は熱伝導率が低い。つまり冷蔵庫に入れたバターケースは中身の温度を下げすぎない=バターがカチコチにならないわけで。朝、食卓に出した直後でも、ナイフで表面をすうっと撫でれば、テレビのCMのごとく薄切りのバターがくるくると円を巻きトーストの上でトロリと溶けるという、小さな幸福、いや、忙しい朝にはものすごく助かる幸福、を味わえるのであった。ノンストレスな工夫はまだまだあって、市販のバターがまるごとぴったり収まる大きさ、さらに蓋を閉じた時には、付属のバターナイフがちょっとだけお尻を出し手を掛けやすいよう設計されている。木の塊から刳り出して作るため、木目が360度つながっているところなんて最高に美しい。三谷さんは、自分の身近にある生活というものをよくするうつわや道具を40年以上作り続けている。それは、日常のふとした瞬間に美しい光景を生み出すものづくりでもあるのだ。
[ある日のうつわ]
冷蔵庫から出したすぐ後でもバターがくるりん。適度な柔らかさにキープされる。
ふとした時に、こんなふうに美しい光景に出会える生活道具っていい。
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作り手:三谷龍二 @ryumitani
購入した年:2018年
購入場所:森岡書店(『すぐそばの工芸』出版記念イベント)
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