おしゃべりなうつわ

美味しく酔いたい夜には、赤い陶器を。

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これは岡崎慧佑さんの赤のシリーズ。磁器や漆の赤は数あれど、陶器の赤は比較的珍しい。その中で私が一番好きな赤だ。というわけで少しずつコレクションしている。例えば、牛肉のタリアータにベリーの赤いソースが奥行きをあたえるように、ベビーリーフにラディッシュとピンクペッパーを加えたサラダがセクシーなように、赤いものとの組み合わせで食材が一気にドラマチックに見えることがあるけれど、そういう効果が発動されて、簡単なつまみで美味しく酔いたい夜なんかに、いろいろお助けしてくれるうつわたち。一見個性的だが、漆にインスパイアされたという赤(色は技法の詳細はうつわディクショナリー#40をチェック)は、うちに多くある色絵の赤色とトーンが一緒でとても合わせやすい。食後の酔い覚ましには、お揃いのポットで中国茶。内側も赤いかと思いきや、爽やかな白で、茶葉の様子や色味がよく見えることも、開口部が広く洗いやすいのもいい。ちなみに急須やポットは、茶葉の繊細な香りを損なわないよう洗剤を使わず水洗いだけ、が鉄則。日本茶、紅茶、中国茶と用途ごとに持っておくと、残り香が喧嘩することなく、おすすめです。

[ある日のうつわ]

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肉厚燻製ベーコンをカリカリにしてみたら、お皿と色がおんなじだった日。

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一見個性的な赤だが、色絵付の中の赤色とトーンがほとんど一緒なのでとても合わせやすい。

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ポットの口造りはぼってりとして可愛らしい。

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和花を少し飾りたい時にもいい色味。

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うつわディクショナリー#40 鉄器のようでいて、手に取るとやさしい岡崎慧佑さんの陶器

作り手:岡崎慧佑 @okazakikeisukee
購入した年:20??年〜2021年
購入場所:うつわ謙心

衣奈彩子

ライター/ 編集者

子育てをきっかけにふつうのごはんを美味しく見せてくれる手仕事のうつわにのめり込んだら、テーブルの上でうつわ作家たちがおしゃべりしているようで賑やかで。献立の悩みもワンオペ家事の苦労もどこへやら、毎日が明るくなった。「おしゃべりなうつわ」は、私を支えるうちのうつわの記録です。著書『うつわディクショナリー』(CCCメディアハウス)
Instagram:@enasaiko 衣奈彩子のウェブマガジン https://contain.jp/

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