Butterdrop Diary 『ロンドン郊外のカントリーライフ』

カタルーニャの夏休み Part 2

北スペインはカタルーニャの夏休み後半。(前半はこちら

前半は高揚感に包まれて暑さなんて二の次だったのだけど、後半は灼熱の毎日に体が悲鳴を上げてきた。

イギリスの涼しい気候に慣れ親しんでしまっている上、テンション&声&体温の三家全て低めの私に、スペインという情熱の国のハードルは想像以上に高かったみたい。

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「スペインの夏を乗り切るコツは14時から17時の昼寝!」と、出発前に街で出会した友人のカルロスが勧めていたシエスタの知恵を、身をもって実感。

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2週間借りたコロニアルスタイルの別荘。

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そうは言っても、昼寝ばかりしていられないのが観光客の性である。12世期に建てられたお城が佇む海水浴場、トッサ・デ・マールに足を伸ばした。多数の風光明媚なビーチで有名なコスタ・ブラヴァの中でも人気のこのスポット。旧市街もビーチもさすがに混んでいたけど、『古き良きビーチタウン』の雰囲気が良い。

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お城の頂上に誇らしく掲げられたカタルーニャの旗

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イベリコハム熟成中

今回のバカンスに持ってきた旅の読書本は、デボラ・レヴィの『オーガスト・ブルー』。
でもこのコスタ・ブラヴァはフレンチ・リヴィエラと隣同士なので、国は違えど眼前に広がる風景は、フランソワーズ・サガンの『悲しみよこんにちは』の世界そのもの。そっちも持ってくれば良かった・・・。
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映画の方の『悲しみよこんにちは』は、巨匠ソール・バス氏デザインのオープニングタイトルでも有名。

 


そのデザインを彷彿させる、このTESCOのお気に入りビーチバッグ。実は予備が5つある。

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ビーチを囲む松林。

切り立った崖に沿って蛇行する海岸線。

眼下に広がる絶景に、セシルが父親&アンヌと車でカジノに出かけるシーンが頭の中で再生されて、 ビタースイートな妄想の世界へ誘われる。

しかし私の感傷的なバカンスの幻想は、ハンドルを握る夫が発した

「これ、『氷の微笑』でシャロン・ストーンが猛スピードで運転する道みたいだな」

の一言よって、瞬で90年代のB級サスペンスへ転落。


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突き落としてくれるよね

ちなみに素肌にVネックセーターを着てる40代+の男性を見つけた際に、『ミスター・マイケル・ダグラス?』って声を掛けると大抵笑いが取れます。


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海とプールサイドで過ごした猛暑のスペイン滞在を終え、イギリスに帰ってきたら庭は秋ヴァージョンへシフト済み。
それこそSweater Weather=セーター気候。
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10代で読んだのが左、新たに購入したのが右。映画はクロエ・セヴィニーのアンヌ役で今年リメイクされたらしいから、そっちも楽しみ。

 

日焼けした肌に心地よい涼しいイギリスの風のおかげで体調も徐々に回復。
手のひらの水泡も全て破裂→脱皮を経て、心機一転、新しい気持ちで9月を迎えられそうです。


ギャンブル五月

ニューヨーク州立大学卒業後、ウェストヴィレッジのマグノリア・ベーカリー本店にて6年間腕を磨く。ロックバンドのメンバーとして2度の全米ツアー後、渡英。現在は田園風景が広がる『Garden of England(イギリスの庭)』と呼ばれるロンドン郊外はケント地方に暮らす。著書に『ニューヨーク仕込みのカップケーキデコレーション』『イギリスから届いたカップケーキデコレーション』(SHC)。日本カップケーキアカデミー代表。
Instagram:@satskigamble
Twitter:@satski_gamble

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