イタリアの美学が詰まったバラ園
イギリス中で美しい薔薇が咲き乱れるこの時期、美しいイタリアンガーデンとバラ園で知られる近所のヒーヴァー・キャッスルに出かけてきました。
このお城は、チューダー時代の悪名高き国王であるヘンリー8世の、2番目の妻&エリザベス1世の母親であるアン・ブーリンが幼少時代を過ごした場所。
公式サイトより
13世紀に建てられたお城自体は小さくて地味なのですが、20世紀初頭、ここにアメリカの大富豪であるウィリアム・アスター卿がニューヨークからやってきます。実はこのアスター卿、イタリア大使として3年間ローマに滞在していた間にイタリアの美術にすっかり陶酔された方だそうで、このロンドン郊外のヒーヴァー城と125エーカーの土地にイタリア式の庭園を再現することを夢に描いていたのでした。
そして、物凄い金額を費やしてイタリアから彫刻から円柱やら様々な美術品を船で運ばせた上、1000人(!)の庭師を雇ってこちらの豪奢なお庭を創造した、という訳。
プロの庭師さんの技が見て取れる、圧倒されるくらい美しい多種多様な薔薇は本当に華やかでお見事。でも最近は品種改良を重ねたせいで、肝心の薔薇の香りが弱くなってきているのだとか。このローズガーデンでも、数人の年配の方が『昔のバラはもっと良い香りがしたけどね・・・』と嘆いているのを小耳に挟みました。確かにこんなに所狭しと咲いている薔薇の中に立っていても、花を薔薇に近づけない限り香りを愉しむのは難しかったかも。
ちょっと歩いたところにある、こちらのトレビの泉っぽい噴水の近くにはアイスクリーム屋さんがあります。階段に座って『ローマの休日』のオードリー・ヘップバーンを気取ることも可能。
噴水もイタリアからお取り寄せ
ちなみにこちらの湖では泳ぐこともできて、うちの子供たちも寒い大雨の日に学校行事のトライアスロンで泳がされて風邪を引いた苦い思い出があります。しかし今日の湖はコモ湖か!って言うくらい美しかった。
ロンドンから約1時間で来れるこのゴージャスなお庭、是非足を伸ばしてみては。
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