
ブルーベルの森へ
これを見ないとイギリスの春は始まらないと言っても過言ではない、日本で言ったら桜みたいな立ち位置の神秘的なブルーベル。一面に広がる青い絨毯に癒される時間を求めて毎年足を伸ばす森にはいくつかお気に入りがあります。
まず一つ目は高速の上の鉄橋を半泣きしながら渡って辿り着く、昔から通っている近所の森。高所恐怖症の私には結構なチャレンジなので、頑張った後のご褒美的な風景に感動も一際。
こちらはジェームス・アイボリーの『眺めのいい部屋』の撮影場所にもなったChiddingstoneの村。全体のトーンがパステル調で、散在するピンクベルやホワイトベル(って言うのかな?) のお花畑がこれまた乙女っぽくて非常に可愛い。バックに見えるお城&村の教会の鐘の音と相乗効果で、魔法の森の中で迷った小娘みたいな気分になれる事請け合い。
3つ目は近所の菜の花畑を友人と散歩していた時に偶然見つけた場所。黄色とブルーの織りなす光景が新鮮だった。
ところで大昔からイギリスに生えているイングリッシュブルーベルはここ最近、どうやらビクトリア時代に持って来られた繁殖力の強いスパニッシュブルーベルの脅威に晒されているらしい。
下向いているシューゲーザーみたいなのが本家のイングリッシュブルーベルで(上)、真っ直ぐに伸びて無臭なのがスパニッシュブルーベル(下)。
本家本元のイングリッシュブルーベルの方が色鮮やかで、うっすらと漂う香りとしんなりとした立ち姿にも風情があって◯。実るほど頭を垂れる、って言うあのことわざはブルーベル界でも成り立っているようです。
ブルーベル絶景スポットを検索できるウェブサイト:https://www.wildlifetrusts.org/where_see_bluebells
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