
ル・ブリストル・パリ「エピキュール」にてディナー
デコラトリスの多賀谷洋子です。春めいてきましたね!
さて、今回は久しぶりのレストラン記事です。
「ル・ブリストル・パリ」のレストラン「エピキュール」のディナーに伺いました。最近はランチばかりで、ディナーはなんと15、6年ぶりです。
そもそも、今回のパリ行は数か月先の予定でしたが、先方の都合で急に決定。
なんとかスケジュールを調整し、エアなどを手配したのは2週間前。三ツ星店の予定が取れることは全く期待していなかったのですが、
「急なキャンセルが出たみたい。行きましょう!」
出発数日前に、パリの友人から奇跡的ともいえるメールがあり、思いがけずこちらに伺えることになったのです。
しかも、今年はエリック・フレション氏が、このレストランのシェフに就任してから20周年の節目を迎える年、そんな記念すべき年にお食事の機会を頂けるとは、なんてありがたいことでしょう。
ディナーに備え、機内ではシャンパーニュもセーブし、ひたすら睡眠を心がけていたため、体調は万全。バカラのパピヨンを向こうに眺めながらのテーブルセッティングに、胸が高鳴ります。
アペリティフのシャンパーニュに合わせ
3種からなる、定番のアミューズ
クグロフ・サレ
オリーブとベーコンが入っていて、なんてシャンパーニュが進むお味!買って帰りたいほどです。
こちらのホテル、朝食のクロワッサンも絶品ですが、シンプルなものが素晴らしく美味なのです。
doux(塩なし)demi-sel (塩入)のバター。
フランス人は、基本的にディナーやランチなどの食事の際、パンにはバターをつけないので、家庭でも一般的なレストランでもバターは出てきません。
美しいプレゼンテーションでサーブされる二種類のバターを愛でながらパンを頂くのも、ガストロノミーレストランの楽しみの一つ。
奇を衒いすぎない、フレションシェフの一皿一皿。
そして、レストラン文化が確立しているこの国ならではの、距離感も適切でこなれた大人のサービスに、やはり、疲れを押してでも来てよかった!と実感します。
さて、デゼールです。
日本では、なんとなく「終盤」「閉め」というイメージのデザートですが、フランス人とテーブルを一緒にすると、「さあ、後半、第二幕が始まりますよ」という雰囲気。
和食と異なり砂糖を一切使用しないフランス料理、
デゼールで存分に糖質を補いましょう。新たに別の味覚を喚起し楽しみましょう!
そんな感覚です。
感動的に美味だったモカのアイス。
コーヒービーン、カカオニブ等食感のアクセントと深い香りの余韻が素晴らしく、少し残った赤ワインとのマリアージュも至福。
食後のカフェ。
先ほどから別のテーブルを往来するのを横目で眺めながら、気になって仕方なかったミニャルディーズのワゴンが運ばれてきました。
分かりにくい画像で恐縮ですが、もはや、こちらワゴンというようなレベルではなく、移動式キュリオケースのような迫力で、ドロワーいっぱいにマカロンやショコラなどが入っています。
「マダム、よろしければどうぞお写真にお納めください」
にこやかな態度で、ケースの撮影も勧めてくるメートル・ドテル。
立ち上がり、角度を変えて構えれば、個々の引き出しの中などもっと分かりやすい写真が撮れたのでしょうが、さすがに、ここは三ツ星レストラン。
テーブル脇からカメラを向けるのがこれが精いっぱいでした。ごめんなさい!!又、次の機会に。
今となれば、デゼールにフロマージュをスキップしたのが心残り。翌朝の仕事のことが頭をよぎり、セーブしてしまいましたが、セレクションだけでも見ておきたかった!
これも次回の課題としながら、レストランを後にしました。
パラスの中では、比較的クラシカルなル・ブリストル・パリ。
モードというより、落ち着いたインテリアがお好きな方は、きっとお気に召す筈。是非お出かけ下さい!
どうしても、テーブルウエア記事が優先になりますが、今後もランダムですが、レストラン記事も更新していきたいと思っています。どうぞお付き合いくださいませ!
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