「フラゴナール」の香りと共に甦る、フレンチリヴィエラの夏
海外に出ると、コスメや香水等まとめ買いすることが多く、寝室のコスメ専用冷蔵庫に保管しています。
先日整理をしていたら、奥の方から、ジプロックに入った何かが。
中には、梱包用プチプチが付いたままの、何やら白い物体です。
私以外は触らない冷蔵庫ですから、入れたのは自分自身。ですが、全く記憶にありません。
プチプチを開封すると、エレガントな刺繍が施された白いリネンのポーチが出てきました。
「あ、これは確か、フラゴナール!」
2年前の夏、カンヌのブティックで購入したフレグランスミストを、うっかり忘れたまま、冷蔵庫で放置してしまったようです。
消費期限チェックも兼ね、定期的にコスメ冷蔵庫は掃除していますが、なぜかここだけ見落としていたとは!
海外バカンスは、日数を目いっぱいに取るため、帰国後、翌日から仕事などで慌ただしく過ごしているうちに、購入品整理を先延ばしにしてしまうことが多々。そのため、吟味して買い物をしながらも、存在そのものを忘れてしまい、思いがけない時に発見という経験を、反省しつつも懲りずに何度も繰り返しています。
とはいうものの、フランスが遠くなってしまった今、この上なく嬉しい発見です!
どんな香りを選んだのか覚えていませんが、さっそく開封することに。
マイテイスティングは、「爽やかな柑橘系やお花の可憐さに、スパイシーでビターな香りが後から追いかけてくるような奥深さ。どこかハーブのような、草っぽい青い香りもかすかに感じられます。余韻は短め。」という感じでしょうか。
公式サイトで確認します。
「トップノートは、マンダリンオレンジ、ペッパー。
ミドルとベースには、ジャスミン、プラム、ローズ、ヴァニラ、ムスク、キャラメル、パセリなど。」
やはり、フランスらしく複雑な香りの構成で、青い香りの正体は、どうやらパセリのようです。
思いがけないタイミングで、南仏の香りと邂逅でき嬉しくなった私は、シュッシュと数回、天井に向かってスプレーします。
部屋中がフレンチリヴィエラの香りで満たされ、海岸の景色が甦ってきました。
この時、初めて出かけたテウル・シュル・メール。
毎年アンティーブで夏を過ごし、ここに初訪問したフランス人の友人が、「こんな素敵な場所、どこに隠れていたんだろう。gemだよね!」
そう絶賛していましたが、まさにそんな場所でした。
コートダジュールの外れという立地からか、それほど知名度はなく、ホテルも人も少ない。
カンヌやモナコのように煌びやかでお互いに華やかさをショーオフ、競い合う、というのは無縁で、どちらかというと、未開な自然と美しいビーチを愛でる長期滞在の別荘族多し、という印象の場所。(ご近所に、イヴ・サンローラン氏の広大な別荘もありました)
SMALL LUXRY HOTELS系列のホテルの居心地の良さは言うまでもなく、
プールサイドランチのオマールバーガーの味までも蘇ります。
そういえば、確かメニューには、「今朝、近海で獲れた新鮮オマールを贅沢に使います!」の補足もあったような。。
そして、飲み物は珍しくジントニックを。
ロングカクテルは普段殆ど飲みませんが、プールサイドでは、氷たっぷりの炭酸系が飲みたくなりますよね!
休暇で海外に行くと、必ず香りのもの何かを買うことにしています。
元々は、機内や空港の免税店で、残ったキャッシュを使い切るために始めたことですが、記憶を呼び覚ましてくれる香りの存在は、旅の魅力を増幅してくれます。
使わなくなっても、美しいクリスタルボトルは捨てないこともあるので、増え続ける一方ですが、これも止められない長年の習慣の一つ。
「私も、毎晩、枕にひと吹きするのよ」
そういえば、ブティックで接客してくださったマダムがおっしゃっていました。
ベッドサイドには、アロマやピローミストなど数種類常備していて、その日の気分で使い分けていますが、最近はもっぱらこちら。
「フレンチリヴィエラの夢に誘ってね。。。」そう願いながら、毎晩、枕や天井に向かって、せっせとスプレーしています。
リラックス効果、脳の活性化など様々に楽しめるパルファンへの拘り、又、いつか続編をお書きしたいと思います!
☆フラゴナール公式サイト
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