
世界初!炭素材のオールインワン高級調理器具「ANAORI kakugama」
デコラトリスの多賀谷洋子です。
ファッションからインテリア、医療器具に至るまで、あらゆる分野でおこっているマテリアル革命。今まで見向きもしなかったものや、思いがけない素材を用いて、従来とは異なる用途に使うなど、わずかに視点や発想を変え、素材に新たな価値観を生み出すことが、最近、世界規模で増えてきていますね。
少し前ですが、そんなメイドインジャパンがもたらした技術革新とクラフトマンシップを、改めて実感させてくれる美食ランチョンに伺いました。
今夏、日本から世界同時発売された、純度99.9%カーボン(炭)を削って製造されているオールマイティ調理器具「ANAORI kakugama」
こちらで使われている最先端素材「カーボン・グラファイト」とは、炭を高温で熱して不純物を燃焼、気化させた純粋な炭にしたもので、その特性は、高い熱伝導性、導電性、耐摩耗性を持ち、鉄と比較すると比重は4分の1、遠赤外線放射率は5倍なのだとか。
そして、スタイリッシュなビジュアルも美しく、完璧な火入れを実現するため緻密に計算しつくされたキューブ型の形状。上蓋は、グリルパン機能も備えています。(奥に、蓋裏面が見えます。)
導電性にすぐれているので、IH、直火、オーブン、すべての熱源で使用可能、つまり、一台で「焼」「煮」「蒸」「揚」「炊」のすべてがこなせる、オールインワンのキッチンツールということになります。
さて、ランチョンは、秒速で予約が埋まるという話題の虎ノ門ヒルズ「unis」
この日は、kakugamaを使った特別メニューを頂けるという、なんて贅沢な機会!
インテリア、テーブルセッティング共に、程よく和を取り入れている洗練されたコンテンポラリー空間。
(※アルコールを頂いておりますが、東京都の緊急事態宣言発令期間とは異なります。)
有田「畑萬陶苑」特注のプレゼンテーションプレートが印象的。
さて、お料理ですが、まずは広島岡本農園「グリーンアスパラ」の食べ比べ。
最初は、kakugamaを使用していない「ヴァンジョーヌ香るフラン」から。
香合を器に見立て、フランス産キャビアと合わせています。
蓋で閉じ込められた、ふんわりとした香りが心地よく、やさしくまろやかな味わいが広がります。
続いて、kakugamaを使用し「海藻焼き」で。
「うわっ、すごい!」
香りの立ち方が全く異なり、ダイレクトに香りのパワーが伝わる感じ。
牡丹エビ、せとかの黄身酢と一緒に頂きましたが、風味が倍増し、磯の香りが思った以上に引き立ちます。味付けなくしても、十分にアスパラの滋味深さを感じますが、エビのミキュイも合わさり、もう至福というしかありません。
こちらのkakugamaは、日本料理「青柳」の小山氏との共同開発だとのことですが、最もポイントを置いたところは「いかに、素材のストレスを無くすか」だそうで、着眼点の新しさにも注目。
たいていの場合、「時短」「仕上がりの美味しさ」などを、第一条件に挙げるのが一般的なのだと思いますが、まずは、可能な限り手を加えず、ストレスを与えない。
結果、素材のポテンシャルを存分に引き出すことが出来、料理は、短時間で無駄な手間を省き、美味しくなるということ。とても理にかなっていて、従来に無かった発想そのものがユニークです
「凄いお鍋に出会ってしまった!」
お料理を頂きながながら、ひたすら感心、感動していました。
オープンキッチンなので、目の前で広がるシェフたちの無駄のない動きにも釘付け。程よい緊張感が伝わり、とてもドラマティックな空間です。
さて、続いては「蒸す」。
山菜、香草のブーケサラダで、酒蒸しされた蝦夷アワビが添えられています
それぞれ異なる食感と共に、日本酒特有のふくよかかで奥深い香りも楽しめます。
トリュフを頂く時とは異なる「香りに酔う」という感覚、なんとも、アロマティークで官能的なサラダです!
長くなってしまいましたので、続きは後編にお書きいたします。懲りずにご覧いただけたら嬉しいです!
☆ANAORI
http://www.anaori.com
http://nstagram.com/anaori_official/
☆unis
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