英エンパイア誌の「史上最高の外国語映画100本」
第1位に『七人の侍』
Culture 2010.06.14
2010FIFAワールドカップの開催にあわせて、英エンパイア誌が「史上最高のワールドシネマ100本(100 Best Films of World Cinema)」を発表した。ここでいうワールドシネマとは、英語以外の言語=外国語映画のことだ。
第1位に選ばれたのは、黒澤明監督の『七人の侍』(54)。黒澤監督のあまたある傑作のなかでも、とりわけ世界の映画人に大きな影響を与えた作品として知られる。エンパイア誌は、「アクションと人物造形、東洋と西洋、ブロックバスターとアートハウスといった要素が完璧に融合した、あらゆる言語を超越する傑作」と評価。黒澤作品はほかにも第22位に『羅生門』、44位に『生きる』、98位に『乱』がランクインを果たした。
映画のワールドカップでは日本優勝 Photo:Album/アフロ
その他、日本映画は第10位の『千と千尋の神隠し』、16位『東京物語』、31位『ゴジラ』、41位『となりのトトロ』、51位『AKIRA』、69位『リング』、82位『バトル・ロワイアル』、92位『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』と、100本中12本を占める大健闘を見せた。
トップ30は以下の通り(カッコ内は言語・製作国等/年度/監督)。
1.『七人の侍』(日本/54/黒澤明)
2.『アメリ』(フランス/01/ジャン=ピエール・ジュネ)
3.『戦艦ポチョムキン』(ロシア/25/セルゲイ・エイゼンシュタイン)
4.『自転車泥棒』(イタリア/48/ビットリオ・デ・シーカ)
5.『パンズ・ラビリンス』(スペイン・メキシコ/06/ギレルモ・デル・トロ)
6.『アルジェの戦い』(フランス・イタリア/66/ジッロ・ポンテコルボ)
7.『シティ・オブ・ゴッド』(ブラジル/02/フェルナンド・メイレレス)
8.『第七の封印』(スウェーデン/56/イングマール・ベルイマン)
9.『恐怖の報酬』(フランス/53/アンリ=ジョルジュ・クルーゾー)
10.『千と千尋の神隠し』(日本/01/宮崎駿)
11.『甘い生活』(イタリア/60/フェデリコ・フェリーニ)
12.『メトロポリス』(ドイツ/27/フリッツ・ラング)
13.『ゲームの規則』(フランス/39/ジャン・ルノワール)
14.『トリコロール』3部作(ポーランド/93~94/クシシュトフ・キエシロフスキー)
15.『僕のエリ 200歳の少女』(スウェーデン/08/トーマス・アルフレッドソン)
16.『東京物語』(日本/53/小津安二郎)
17.『大地のうた』『大河のうた』『大樹のうた』3部作(インド/55~59/サタジット・レイ)
18.『オールド・ボーイ』(韓国/03/パク・チャヌク)
19.『アギーレ・神の怒り』(ドイツ/72/ベルナー・ヘルツォーク)
20.『天国の口、終りの楽園。』(メキシコ/01/アルフォンソ・キュアロン)
21.『吸血鬼ノスフェラトゥ』(ドイツ/22/F・W・ムルナウ)
22.『羅生門』(日本/50/黒澤明)
23.『ミツバチのささやき』(スペイン/73/ビクトル・エリセ)
24.『炎628』(ロシア/85/エレム・クリモフ)
25.『U・ボート』(ドイツ/81/ウォルフガング・ペーターゼン)
26.『美女と野獣』(フランス/46/ジャン・コクトー)
27.『ニュー・シネマ・パラダイス』(イタリア/89/ジュゼッペ・トルナトーレ)
28.『紅夢』(中国/91/チャン・イーモウ)
29.『大人は判ってくれない』(フランス/59/フランソワ・トリュフォー)
30.『インファナル・アフェア』(香港/02/アンドリュー・ラウ&アラン・マック)