マイ・フェイバリット・ニューヨーク・ムービー #02 山崎まどか(コラムニスト) オールド・マンハッタン・ラブストーリー。
Culture 2016.08.12
いつの時代も映画人をインスパイアし、
数々の映画の舞台となった街、ニューヨーク。
各ジャンルで活躍する、映画とニューヨークを愛する人たちが、
ニューヨークを舞台にした映画の中から、自身のベスト3を推薦します。
今回セレクトしたのは、1950~60年代に製作された、
01. 『月蒼くして』
©Everett Collection/amanaimages
ニューヨークといえば、エンパイア・ステート・ビルディング。『めぐり逢い』など、映画の舞台になることが多いが、この作品では新進気鋭の建築家とちょっと不思議な女の子がここの展望台で出会って恋が生まれる。建築家の恋人から「プロの処女」と呼ばれるマギー・マクナマラ演じるパティは、いまならばズーイー・デシャネルがはまりそうなつかみどころのないキャラクター。狭いニューヨークのアパートメントらしいリビングにもダイニングにも対応可能なモダン・デザインの家具、パティが欲しがる新製品の口紅、裁縫道具など、小道具も面白い。


『フィガロジャポン』2016年9月号は待望のニューヨーク特集! 「ベスト・イン・ニューヨーク。」と題して、日本未上陸の最旬ファッションからグルメ、ブルックリンのクラフトシーンまで、この刺激的な街を最大限に楽しむためのトピックが満載! もちろん詳細で便利なマップ 付き。読めばすぐにでもニューヨークへ旅したくなる決定版!
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02. 『媚薬』
キム・ノヴァクが50年代のニューヨークに生きる魔女に扮した映画。かつてのライバルが連れている婚約者(ジェームズ・スチュワート)が気になった彼女は、魔法をかけて彼の心を射止めてしまう。猫を抱いたノヴァクはものすごくきれいなので、魔法なんか使わなくてもナイーヴなスチュワートくらい簡単に落とせそうではあったが。その後、雪の降る中フラットアイアン・ビルディングの屋上でふたりがキスするシーンがたまらなくロマンティックだ。ノヴァクの弟が通う(多分)ヴィレッジにある「ゾディアック・クラブ」という店の雰囲気が楽しい。


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03. 『アパートの鍵貸します』
言わずと知れたビリー・ワイルダーの名作。ジャック・レモン扮するバクスターは自分の会社のビルディングのエレベーター嬢、フラン(シャーリー・マクレーン)に恋をしている。彼は出世目当てに上司たちに自分のアパートメントの鍵を貸して情事の場を提供しているのだが、その愛人がフランであると知ってショックを受ける。オープニングに出てくる、圧倒されるようなガラス張りのビルディングは今もミッドタウンにある。マクレーンが可愛らしい。『ティファニーで朝食を』のホリー・ゴライトリーの候補だったという話もうなずけるほど。


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texte: MADOKA YAMAZAKI