「ニュイ・ブランシュ KYOTO」で、伝統的な着物と現代アートが競演。

Culture 2016.09.10

パリで毎秋催される一夜限りの現代アートの祭典「ニュイ・ブランシュ(白夜祭)」。姉妹都市である京都でも、今年6回目となる「ニュイ・ブランシュKYOTO」が10月1日に市内各所で開催され、日仏アーティストによる展示やダンス、音楽ライブなど多彩なプログラムが楽しめる。

ぜひ訪れたいのが、千總ギャラリーの特別企画展『わたしたちは しずむ夕陽にたえず背をむけるのだ』。キュレーションは、フランスで多数の展覧会の企画・構成に携わるヴァンサン・ロマニーが昨年に続いて担当。4名のアーティストが伝統的な着物の美しさや技術にインスピレーションを得て制作した新しい作品が、千總コレクションとともに展示される。

ニコラ・シャルドンは、絞り染めの技術と自らの作品の制作工程に着目。水彩の風景画を多く手がけてきたマチュー・コセは、18世紀の装飾的な文様の中から「近江八景」をモチーフに選んだ。伝統的な着物のモチーフの再解釈を試みたのは、カミラ・オリヴェイラ・フェアクロー。エマニュエル・ヴァン・デル・ミューレンは、千總が江戸から明治時代に手がけた法衣にみられる有職文様と自らの幾何学的デザインの作品を重ね合わせた。

今年の「ニュイ・ブランシュ KYOTO」の全体テーマは「デザイン」。約460年の歴史をもつ京友禅の老舗とフランスの現代アートが、デザインの文化的背景や技術を超えてどのようにコラボレートするのか。その目で確かめて!

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「the Mathieu's Study for 'Huit vues remarquables autour du Lac Biwa'」。友禅染にならった描き方で、巨大な近江風景画を制作したマチュー・コセの作品。

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「ニュイ・ブランシュ KYOTO 2015」に参画した企画展『そして わたしたちは かつてよりひくいところに かつてよりたかいところに』の展示風景。展覧会タイトルはともに、フランスの詩人ポール・エリュアールの「フェニックス」からの引用。

ニュイ・ブランシュ KYOTO 2016

『Nous tournons toujours le dos au couchant
わたしたちは しずむ夕陽にたえず背をむけるのだ』

会場:千總ギャラリー
(京都市中京区三条通烏丸西入御倉町80 千總本社ビル2F)
会期:9/17〜11/27
開館時間:9時30分〜18時(10/1は21時まで開館)
休館:水曜
入場:無料
Tel. 075-221-3133
www.chiso.co.jp
www.nuitblanche.jp

texte : NATSUKO KONAGAYA

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