新技法で描かれた、D[diː]の最新作から、何を感じる?
Culture 2016.11.10
作家、イラストレーター、現代アーティストとして活躍するD[diː](ディー)の個展が、11月11日(金)より、阿佐ヶ谷のTAV GALLERYにて開催される。
今回、1年ぶりとなる個展では、蜜蝋やガラスなど、多様な素材を用いたD[diː]独自のペインティング様式「ハーモニック・ペイント」とつなぎ合わせて生まれた新技法「ハーモニック・オルゴナイト・ペイント」を用いた最新作を展示。「オルゴナイト」とは、金属片とクリスタルを樹脂で固めた装置のことで、ネガティブなエネルギーを吸収し、ポジティブなオルゴン・エネルギーに変換する働きをするもの。この新技法は、マイナス思考や感情から発生した破壊的なエネルギーを無害化し、空間を和らげたいという願いから考案している。その新しい様式から創り出された作品のインスピレーションは、ブッダが一輪の花を聴衆に差し出しただけで、ひと言も発することなく説教したと言われる「拈華微笑(ねんげみしょう)」から受けたもの。「私が連続し密集した草花というモチーフをつかって制作するのは、この花や植物の黄金律からなる形態をひとつのセル(細胞)にみたて、わたしなりの曼荼羅を繰り返し組み立てている」とD[diː]は語る。個展のタイトルになっている「自分回帰」とは、何か。ぜひ会場に足を運んで、独自のペインティング様式から発せられる生命エネルギーとD[diː]のメッセージを感じとってみて。
D[diː](ディー)。1977年北海道生まれ。多摩美術大学在学中に『ファンタスティック・サイレント』を出版しデビュー。2作目『キぐるみ』で「ノベルコミック」という文学スタイル生み出す。緻密なタッチのタブローを製作するかたわら、小説、イラスト、ファッション、ラジオパーソナリティなど多分野で活動。毎朝のピラティスに加え、最近は太極拳も始めた。
Instagram: @deeth
www.deeth.net
『The DOOR 自分回帰/THE LETTER from the future, past, somewhere』
会期:2016年11月11日(金)~11月29日(火)
*11月14日(月)18:00~20:30 レセプションパーティー(18:30~19:00 アーティストトーク)
会場:TAV GALLERY(東京都杉並区阿佐谷北1-31-2)
Tel: 03-3330-6881
営)13:00~20:00
休)水、木
http://tavgallery.com/
texte:NATSUKO KADOKURA