フランス人女性の結婚年齢は、平均35歳?
Culture 2017.06.09
いまやフランス人女性は、20代よりも30代~40代前半で結婚する傾向にある。photo : iStock
フランス国立統計経済研究所の統計によると、フランスでは若い世代の結婚が減少し、初婚年齢が上昇、離婚後の再婚率が増えたことで、結婚年齢自体が高くなりつつあるという。
驚くべきことに、最近発表された研究結果によると、フランス人女性が結婚を迎えるのは、異性同士で平均35歳、女性同士で平均41歳だということが判明した。もっとも女性同士の結婚が遅いのは、フランスでは2013年になってから同性婚が認められたためで、40代での結婚は、一部の同性カップルが長年結婚できる可能性を待ち望んでいたことがうかがえる。またフランス人女性全体において考えれば、結婚の平均年齢は35歳以上になることが推測される。
毎年上昇傾向にあるフランス人女性の結婚年齢。1980年には平均24.6歳だったのに対し、1996年には平均30歳、2014年にはさらに上がり、平均35歳に。この徐々に上り坂にある現象にはさまざまな原因が考えられるが、ひとつには離婚がフランスの社会で一般化してきた背景がある。離婚して独身に戻り、その後、年を重ねてから再婚するケースがある。確かに、フランス人女性の再婚率は、1973年にわずか7.8%であったのに対し、2013年には19.3%までに増加し、それにともない論理上、女性の平均結婚年齢も上がってきた。実際、再婚時の平均年齢は、46.3歳に達している。しかし、平均結婚年齢の上昇は、再婚によるものだけなのか? いや、実は再婚の数自体は、むしろ現在減少傾向にあり、2005年に5,2077件あったのに対し、2013年には徐々に下降をたどり、4,3177件までに落ち込んでいる。
>>結婚は、もはや若者のものではない?
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結婚は、もはや若者のものではない?
となると、再婚だけが原因ではないようだ。今日では、フランス人女性は、初めての結婚に踏み切るのに、30歳以上になるのを待つ傾向にあるといえる。1969年には、30歳で結婚している女性が52.6%であったのに対し、1984年の時点では31.8%に減少。今日の初婚の平均年齢は、31歳となっている。
また30代~40代の女性の結婚数は、初婚の場合も、再婚の場合も、昔より結婚しなくなった若い世代の結婚数を追い越しつつある。2006年に30代〜40代前半の結婚数が10,4450件に対し、20代が12,4934件と勢いを見せていたが、2013年になると、前者が9,7075件に対し、後者はそれを下回る8,8071件までに減少した。結婚というものは、もはや若者のものではないのか? これは現代における世代間のトレンドと考えられるだろう。特に50代以上の女性においては、2013年には結婚数2,4947件を記録。これは10代後半〜20代前半の2,9540件と並ぶ結果となり、多くのシニア世代が結婚の道を選んでいるようだ。
texte : Lucile Quillet (madame.lefigaro.fr), traduction : Sawako Yoshida