フィガロが選ぶ、今月の5冊 ゴッホの傑作誕生に迫った、原田マハのアート小説。

Culture 2018.02.17

『たゆたえども沈まず』

180217-livre-01.jpg

原田マハ著 幻冬舎刊 ¥1,728

山本周五郎賞を受賞した『楽園のカンヴァス』ではルソーを、『暗幕のゲルニカ』ではピカソを描いた作家が、本作で描くのはフィンセント・ファン・ゴッホ。兄の才能を信じ、献身的に支え続ける画商の弟のテオとの関係を軸に、傑作『星月夜』に到達するまでの葛藤を描き出す。物語の案内人となるのは日本人画商の林忠正。当時、パリで浮世絵を売りさばき、ジャポニズムブームを巻き起こした風雲児だ。パリに憧れ、忠正の右腕となる重吉。4人の邂逅はフィクションだが、ゴッホが浮世絵に触発されたのは事実。虚実を巧みに構成した筆致に引き込まれる。

【関連記事】
もしもあの時、別の選択していたら? 川上弘美『森へ行きましょう』
世界文学のいまを知るための最新ブックガイド。

*「フィガロジャポン」2018年2月号より抜粋

réalisation : HARUMI TAKI

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest
Business with Attitude
コスチュームジュエリー
35th特設サイト
パリシティガイド
フィガロワインクラブ
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • CONTENT STUDIO
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CE MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CE Media House Inc., Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.